こういったレベルの発言をしている限り、大統領でいる資格はない。トランプは一刻も早く去るべき男である。
どんな発言なのか、少しお話したい。
先週、米保守派のラジオ・パーソナリティーとして知られるラッシュ・リンボーが、民主党候補ピート・ブダジェッジに対して差別発言を吐いた。
「アメリカはまだゲイが大統領になる国ではない」
ゲイを否定する考え方は21世紀のものではない。誇張になるが、50年くらい前の社会通念という印象である。そのリンボーにトランプは今月、大統領自由勲章を授与したのだ。同勲章は文民に与えられる勲章としては最高位のもので、過去にはヘレン・ケラーやマザー・テレサ、ウォルト・ディズニー、モハメド・アリなどが授賞している。そこにリンボーが名前を連ねたのだ。
そのこと自体、同勲章の名誉を傷つけるものだが、その席でトランプはリンボーに「(ゲイ発言については)謝る必要はない」と諭したのだ。これは同性愛者に対する侮辱であり、愚弄であり、排撃にあたる。こんな男がアメリカの大統領をやっていていいのかと真剣に憂慮する。民主党代表候補が誰になるにせよ、この男をホワイトハウスから駆逐しないといけない。
侮辱されたブダジェッジは数日間沈黙していたが、昨日トランプへの反撃にでた。
「(私のパートナーとの婚姻ですが)ポルノ女優と浮気をしたあとに口止め料を払ったことがないのは確かです」
うまい切り返しだが、トランプにはまったく響いていなさそうだ。11月3日に負かすしかない。