中国と縁切る好機到来、米国が新型肺炎を最大活用

新型コロナウイルスの世界的な蔓延により、経済に深刻な影響が出ている。

特に新型肺炎発生の地である中国はサプライチェーン(製品供給網)の中心拠点であるため、操業がストップするなどして大きな打撃を受けている。そんななか、コロナウイルスの痛打を逆利用して、昨今の流れを変えられないかと模索する一派が米国にいる。

まるでこのタイミングを待っていたかのような言説を展開してさえいる。その代表格がドナルド・トランプ政権のピーター・ナヴァロ国家通商会議議長である。(続きは・・・中国と縁切る好機到来米国が新型肺炎を最大活用

2020年米大統領選(29):勢いに乗るサンダーズ

1月31日に米大統領選:トランプも驚くサンダース躍進という原稿を載せた。ほぼ1カ月たって、サンダーズは予想どおりの強さを示している。

今年の選挙では最年長(78歳)の候補であり、過去の大統領選をながめても、この歳で予備選を勝ちすすでいる人はいなかった。

ニューハンプシャー州で見たサンダーズは、からだから溢れる活力と言葉の張りという点で、私が90年代半ばにインタビューした時と大きな違いはないようい感じた。それほど周囲を自分のオーラで包み込める力を持っている。

ニューハンプシャー州ロチェスター氏の集会で(筆者)

ただバーニー旋風がこのまま予備選最後まで続き、トランプと相対したときに無党派層の票を取り込めるかどうかは未だにわからない。無党派層からの得票という点では、ピート・ブダジェッジに分があると思っているが、ピートはヒスパニックと黒人から多くの得票を期待できず、いまはバーニーに水をあけられている。(敬称略)

トランプは負けるべき

こういったレベルの発言をしている限り、大統領でいる資格はない。トランプは一刻も早く去るべき男である。

どんな発言なのか、少しお話したい。 

先週、米保守派のラジオ・パーソナリティーとして知られるラッシュ・リンボーが、民主党候補ピート・ブダジェッジに対して差別発言を吐いた。

「アメリカはまだゲイが大統領になる国ではない」

ゲイを否定する考え方は21世紀のものではない。誇張になるが、50年くらい前の社会通念という印象である。そのリンボーにトランプは今月、大統領自由勲章を授与したのだ。同勲章は文民に与えられる勲章としては最高位のもので、過去にはヘレン・ケラーやマザー・テレサ、ウォルト・ディズニー、モハメド・アリなどが授賞している。そこにリンボーが名前を連ねたのだ。

そのこと自体、同勲章の名誉を傷つけるものだが、その席でトランプはリンボーに「(ゲイ発言については)謝る必要はない」と諭したのだ。これは同性愛者に対する侮辱であり、愚弄であり、排撃にあたる。こんな男がアメリカの大統領をやっていていいのかと真剣に憂慮する。民主党代表候補が誰になるにせよ、この男をホワイトハウスから駆逐しないといけない。

侮辱されたブダジェッジは数日間沈黙していたが、昨日トランプへの反撃にでた。

「(私のパートナーとの婚姻ですが)ポルノ女優と浮気をしたあとに口止め料を払ったことがないのは確かです」

うまい切り返しだが、トランプにはまったく響いていなさそうだ。11月3日に負かすしかない。

2020年米大統領選(28):現地リポ:激変した戦法

米東部ニューハンプシャー州で大統領選を取材した。

大統領選取材は今年で8回目になるが、最も先が見ない選挙と言って差し支えない。それほど混迷している。理由が3つある。

1つは米有権者がいま右派と左派でほぼ同率に分断していること。

2つ目は、過去の大統領選では選挙資金額と得票数に強い相関関係があったが、この見方が通用しなくなってきたこと。

3つ目が「サイコグラフィック(心理学的属性)マーケティング」などの新しい手法が選挙活動に応用され始め、有権者の投票行動が読みづらくなっていることだ。

以上の3点を詳述する前に、現地での様子を少し記したい(続きは・・・米大統領選現地リポ:激変した戦法)。