カンヅメ

日曜日から都内のホテルにカンヅメになっている。

まとまった原稿を書くためである。監禁されているわけではないので、食事のときは付近を歩き回っているが、基本的には朝から夜中まで原稿を書く、、、ことになっている。

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部屋にいて、思うのである。こういう環境のなかにいる自分に少しばかり陶酔していると。

ものを書くことが仕事なので、絶えず内なる自分との戦いがある。原稿が進まないときは、「お前はできる」と自己暗示をかけるようにしている。

ただ、その暗示がいつもいい結果をもたらせるとは限らないことも知っている。

あと少しだけ、ホテルの部屋でキーボードを叩くことにする。

タクシーの中へ(6)

相変わらずタクシーにたくさん乗っている。運転手さんと話もしている。

私が最近、切り出す話題は東京都内の道である。ナビは便利だが、プロのドライバーである以上、道を知らなくてはいけない。

「運転するようになってまだ半年です」と、30代と思えるドライバーが言った。「私は運転手になる前の10年ほど、ある会社の営業職として毎日都内を走っていたんです。だから道には自信がありました。でも運転手になって、自分があまりにも道を知らないことを思いしらされている毎日です」

それほど道を知るということは奥深いらしい。昨年、ハンドルを握ってちょうど50年間になると言った71歳の運転手さんが述懐していた。

「3区わかればいいですね。それ以上は無理」

50年間乗っても、たとえば世田谷区、渋谷区、杉並区の3区がせいぜいだという。あまりに少なすぎやしないか。東京は23区もある。

ただ、今週も運転歴30年のドライバーが「2区わかればいい」という発言をした。

彼らにとっての「わかる」というのは、小道から路地まですべてを走り尽くし、どこを通ったらどこに抜けるかを熟知しているということらしい。彼がつけ加えた。

「普段あまり走りなれていない板橋区を走っていて、新しく乗せたお客さんが、たとえば「隅田公園(東京都墨田区向島にある隅田川沿いの公園)」と言った時です、大変なのは。幹線道路を使えばナビを使わなくともいけますが、裏道を使った最短ルートでは難しい」

何ごとも奥が深いということである。

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Photo Courtesy of Sheknows

ヒラリー・クリントン前国務長官(以下ヒラリー)が4月12日(米時間)、2016年大統領選挙に正式に出馬表明した。

著名な投資家ウォーレン・バフェット氏は14年10月の講演会で「ヒラリーが勝つよ。賭けてもいい」と述べたが、2016年11月の投票日までは1年半以上もある。

本当に勝つかどうかはわからないが、カネ(選挙資金)という観点ではバフェット氏の予想が当たるようにも思える(史上空前、3000億円の選挙資金を集めるヒラリー )。

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Photo Courtesy of the Gloss

米国人の今や10人に1人は抗うつ剤を服用している―。

服用者3000万人という数字を、医学誌『プリベンション(予防)』もニューヨーク・タイムズ紙も取り上げており、あながち誇張ではない(米国の人口は約3億1500万人)。3000万人は1998年の服用者の約4倍にあたる。

米国は「うつ病大国」と言って差し支えないようにも思える。米国にはうつ病を抱える人がこれほど多いのだろうか。しかも40代、50代に限定すると、4人に1人は抗うつ剤を飲んでいるという米国人にとって抗うつ剤はキャンディも同然?)。