どうしようもなくマズイ:新型コロナ(24)

今朝、ネットでワシントン・ポストを読んでいると、アメリカの首都ワシントンでコロナによって大打撃を受けている企業の記事がでていた。社長さんが「どうしようもなくマズイ」と2度、記者に述べている。

コロナで影響を受けている業種は外食から小売、自動車にいたるまで他分野にわたるが、そのなかでも観光はどの国でも大減収に見舞われている。ワシントン・ポストが取り上げたのは、観光バスを70台も所有する「DCトレイルズ」というバス会社だった。昨年は約140万人の乗客を乗せている。

だがコロナが蔓延しはじめた3月からキャンセルがつづき、減収に見まわれている。すでに約200人の社員を解雇したが、今後会社を存続できるかどうかはわからないと社長は不安気だ。全米には約3000のバス会社があるが、多くは中小で、約90%が稼働していないという。

ワシントン・ポストの情報によると、アメリカ国内でバス(観光・市内)を利用する人は年間約6億人。飛行機の利用者が約7億人なので、バスを利用する人もたいへん多いことがわかる。ただ、今回のコロナ禍によって航空会社や鉄道会社は政府から多額の助成金や援助資金を受けとるが、バス会社はカヤの外であるという。

全米バス協会という団体があり、毎日のように連邦議会の政治家に陳情し、補助金を要請しているが、今後の補正予算のなかにバス会社救済の条項が含まれるかどうかはまだわかっていない。大げさな言い方をすれば、アメリカのバス文化の存続がかかっているだけに是非とも政府は公的資金を投入すべきである。

第2波が来ていない国がある:新型コロナ(23)

新型コロナウイルスはいまだに収束していない。収束していないというより、東京にはすでに第2波が来ていると言えるだろう。

Graph from Nippon.com

第2波の到来は日本だけの現象ではない。アメリカにも日本とほぼ同時期に押し寄せている(下図))。

Graph from Dailymail.com

アメリカの方が感染者数は日本よりも圧倒的に多い。3月時点から単位が日本とでは違う。上図の左に、3Kや6Kという表記が確認できるかと思う。ご承知の方も多いと思うが、Kは1000=Kiloを意味している。最近は50K、つまり全米の新規感染者は1日5万人前後にたっしており、これがアメリカの第2波の現実だ。日本も第2波の方が新規感染者が増えると予測する専門家がいることから、各自の日々の行動が本当に重要になる。

ここでもう一つ、別のグラフをご覧いただきたい。

Graph from Johns Hopkins University

ある国のコロナ新規感染者のグラフである。どこの国か、おわかりになるだろうか。

ドイツである。グラフの最後の日付が6月26日なので、7月に入ってからの数字がわからない。いま調べると、7月5日の新規感染者は239人。同国の3月、4月の数値との比較から、アメリカや日本のような第2波は来ていない。

しかしドイツメディアの報道を読むと、ほぼ半数の国民がこれから第2波が押し寄せるのではないかと憂慮している。遅れて第2波がくるのか、それともドイツはコロナの封じ込めに対応できているのか、その答えは半月後にはわかるかと思う。

いつまで続くのか:新型コロナ(22)

前回の(新型コロナ(22)6月19日)ブログで、アメリカの新規感染者が増え続けていることに触れた。

いまでも増加傾向は止まらず、昨日は1日で5万人超が新たに新型コロナウイルスに感染した。特にフロリダ州やテキサス州、アリゾナ州などの南部諸州での感染が拡大している。現在48州で「横ばいか増加」傾向が見られる。

日本でも東京で今日107人の新たな感染者がでた。感染拡大を抑え込むことが難しいというより、市民一人一人が感染防止の意識を高くもち続けて「うつされない、うつさない」ための行動をとり続けなくてはいけない。

日米の数字を単純比較すると、東京の107という数字はアメリカでは「収束しました」と過去形で使えるほど少数ではあるが、確実に増えているので警戒が必要だ。アメリカでは第2波の方が第1波より感染者数が多いところもあり、東京も各々が慎みある行動をとる必要がある。

これはもう第2波:新型コロナ(21)

第2波というのは日本の話ではない。また海の向こうの話で恐縮だが、アメリカでは今でもコロナウイルスに感染する人が増えている。

全米での新規感染者数は5月、1日2万人前後を推移していたが、6月に入ってから少しずつ増えはじめ、18日は2万2700人を超えた。減少していくかに思われていたが、流れは逆に向いている。アメリカの人口が日本のおよそ3倍であることを考えても多すぎると言わざるを得ない。

その中でも増加率が際立っているのがフロリダ州である。

from Whikipedia

上のグラフは今年5月下旬からのフロリダ州での新規患者数を表したものである。5月中は1日500人から1000人ほどだったが、今週からは1日2000人を超えてきている。3月からの推移がわかるグラフも示したい

from the Johns Hopkins University

3月下旬から4月にかけて第1波がきたあと、感染は徐々に収束するかに思われたが、6月に入ってから急増した。これまで感染者が多かったニューヨーク州などでは見られない現象で、確実に第2波がフロリダを襲っていると指摘できる。

いったいフロリダ州で何が起きているのか。現地で取材していないので伝聞の情報でしかないが、いくつか理由がわかっている。1つはウイルス検査の実数が増えているということだ。感染の疑いがある人はもちろん、無症状の人たちへの検査を積極的に行っているため、潜在的感染者が確認されている。

2つ目は5月25日のメモリアルデー(祝日)を境に、コロナへの警戒が溶けはじめ、集会やパーティに参加する人たちが増えたことが挙げられる。潜伏期があるため、感染後すぐには症状があらわれず、最近になって感染者の急増が数字にでている。

3つ目はフロリダらしい理由だ。同地はいまスイカの収穫期を迎えている。スイカを収穫するのはほとんどが中南米系の人たちで、彼らの感染率が極めて高いのだ。ある場所で225人にウイルス検査をすると、感染率は37%という数字だった。

彼らはすし詰め状態のバスに乗ってスイカ畑にいき、帰りも同じような状況で帰ってくる。1人が感染していると、すぐに広まってしまう。しかも彼らは少しくらいの熱と咳では仕事を休まないので、またたく間に広まったようだ。

日本とでは状況が違うが、1と2に関しては日本でも十分に注意が必要だろう。さらに今後、海外との往来が再開された時には日本にも第2波がくる可能性がある。コロナとの戦いはまだまだ継続中ということである。

犬がコロナ患者を嗅ぎ分けます:新型コロナ(20)

臭覚が人間の何倍も鋭い犬。その中でも訓練された特定犬がガン患者やマラリアに感染した人を検知できることはすでに知られています。

フランス、パリ郊外にあるアルフォート国立獣医学校はこのほど、コロナ患者を嗅ぎ分けることができる犬を訓練したと発表。ここまで8匹のベルジアン・シェパード・ドッグ・マリノア(日本では珍しい犬種)を訓練し、4匹はほぼ100%の検知結果で、残りの4匹も95%の的中率であるそうです。コロナ患者の汗を嗅がせることで判別するのです。

1日に何人くらいを嗅ぎ分けられるかの記述はないですが、これから世界的に広まっていくことでしょう。ガンバレ、マリノア!

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