選挙戦略を変えたバイデン:「トランプは実存的脅威」

バイデン大統領はこれまでの選挙戦で、自身の大統領としての成果や実績を喧伝することに多くの時間を費やしてきた。だが支持率は上がるどころか下降しており、不支持率の方が高くなっているのが実情なので、バイデン氏は最近になって対抗馬の共和党トランプ候補を攻撃することに重きを置く選挙戦略にシフトしはじめた。

そして2月7日、ニューヨーク市で選挙活動を行ったバイデン氏はトランプ氏に痛烈な批判を浴びせた。使った言葉は「実存的脅威( existential threat )」である。実存的脅威という言葉の意味は平たくいえば「人類の存続を脅かす」ということで、それがトランプ氏であると断言したのだ。

「 There is only one existential threat we face in the world(世界が直面する実存的脅威がたった一人いる) 」

つまり存在そのものをが危険であり、真っ向から否定されてしかるべき人間であるというのだ。

さらにバイデン氏は連邦議会の共和党議員たちが盲目的にトランプ氏を推していることを厳しく非難。議会における共和党は機能不全に陥っているとした。そして彼らが「問題を解決するために(議会に)いるのか、それとも武器として利用するためにいるのか」と疑問を投げつけた。そしてトランプ氏は民主主義にとっての脅威であり、個人の自由を脅かす人物であるとの見方を強めている。

支持率の推移を眺めると、最近はほとんどの州でトランプ氏がバイデン氏を数パーセントリードしているが、こうした個人攻撃が功を奏するのかどうかは微妙なところだ。

息子の罪で母親も有罪判決

犯罪の多発する米国でも今回のケースは史上初だという。何しろ15歳の息子が犯した銃撃事件で、母親に有罪判決がくだされたのだ。

事件が起きたのは2021年11月。米ミシガン州の高校でイーサン・グランブリー被告(当時15歳)は生徒4人を殺害し、さらに生徒6人と教師1人を負傷させた。すでに同被告は第一級殺人やテロ行為などの罪で仮釈放なしの終身刑が言い渡されているが、同州陪審は2月7日、母親であるジェニファー・クランブリー氏にも過失致死罪で有罪判決をくだしたのだ。

いくら息子が未成年であるとはいえ、自分が犯した犯罪ではない。すでに高校生であり、犯行の責任は息子にあると考えられるが、同事件を担当した陪審員たちは母親を起訴するかどうかを11時間も審議し、最終的に母親の責任は大きいとの結論に達した。実際の判決が下されるのは4月9日で、母親の量刑は最長で禁錮15年になるという。

少し調べると、両親は15歳の息子に銃を購入していただけでなく、精神的に不安定な状態であった息子に何の対処もしなかったことがわかっている。さらに学校側はそうした息子にメンタルヘルスの医療的措置をとるべきであると提言し、施設を紹介しもしたが、両親は動かなかった。さらにそうした状況の中、母親は他の男性と不倫関係にあったことがわかっていて、息子のケアが疎かになっていたことがわかっている。

久しぶりに「アメリカらしい」事件で唖然とさせられている。

宇宙滞在最長記録

人間はどれくらいの期間、宇宙に滞在し続けることができるのかー。

ロシアの宇宙飛行士オレグ・コノネンコ氏(59)が4日、878日11時間を超えて、これまでの宇宙滞在最長記録を塗りかえた。878日というのはおよそ2年と5カ月。ただ継続的に2年以上いたわけではなく、累計である。

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最初に同氏が宇宙飛行にでたのは2008年で、今回が5度目の国際宇宙ステーション(ISS)滞在となる。ISSは地球から約420キロはなれた軌道を周回しており、地球への帰還予定は今年9月23日。その日まで滞在すると滞在記録は1110日に達する。

これまでも宇宙に関連する世界記録は米国ではなくロシアが達成する傾向があった。1957年にスプートニク1号という世界最初の人工衛星を地球周回軌道に打ち上げたのもロシアだったし、61年にはユーリイ・ガガーリン大佐が人類初の有人宇宙飛行を行なってもいる。

ただ国際宇宙ステーションは米国とロシアが緊密に協力している数少ない国際プロジェクトの一つで、日本やヨーロッパを含めた多国籍共同プロジェクトでもあるため、このまま継続されてほしいと思う。

バイデン圧勝:サウスカロライナ州

2月3日にサウスカロライナ州で行われた民主党予備選で、現職バイデン大統領が快勝した。開票率50%の時点で、バイデン氏の得票率は96.4%という数字で圧勝である。

以前から記しているとおり、私は大統領選を「自身のライフワーク」と述べている通り、これまで長期に渡って選挙を取材し、さまざまな媒体で報道してきた(1990年から)。過去、この段階ですでに民主・共和両党の代表がほぼ決まってしまったことは珍しく、そういう点では選挙への関心が一気に薄れてしまったことは否めない。

予備選は全米50州が独自に選挙を行い、それぞれの州がどの候補を大統領として相応しいかを決める戦いだが、バイデン対トランプという対戦相手が決まってしまったことで、今年6月8日まで続く予備選は形骸化してしまう。両者にはとことん政策を議論してほしいと思う。

真冬に咲く花:椿

自宅近くの歩道の脇に咲いていた椿。真冬に咲く花として珍重されるツバキだが、何という名前のツバキであるのかわからない。ネットで調べればわかるかと思って検索すると、驚いたことに、あまりにも多くの種類があることがわかった。

ウェブサイトによって示されている数が違うのだが、国内には131種類あると書かれているサイトもあれば約250種類との記述もある。さらには「椿の品種は日本国内で2000種以上、世界に5000種類以上あり、代表的なものは『藪椿(ヤブツバキ)』『侘助(ワビスケ)』『雪椿(ユキツバキ)』など 」という説明もあり、どれを信じていいのかわからない。

ということなので、私が撮った写真のツバキが「なに椿」なのかは特定できないままである・・・・残念!