半世紀ぶりの月面探査機

ロシアの無人宇宙船「ルナ25」が今月21日に月面に着陸する予定だ。

月面探査機が月に着陸するのは1976年の「ルナ24」以来で、ほぼ半世紀ぶりということになる。しかも今回は、月の南極といわれる地域に降りる予定で、到着後は水や他の資源にアクセスできるかどうかを探るという。

ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」のボリソフ事務局長は今回の打ち上げを宇宙開発の新たな1ページと捉えており、次のように語った。

「我々は水の存在に興味があるばかりか、月の土壌や土地の研究に役立てるつもりだ。さらに2027年から30年にかけて、さらに3回の月面への打ち上げを計画している」

ボリソフ氏はさらに、月への有人飛行と月面基地建設の可能性を探るとしている。ロシアだけでなくNASAも月への興味を示しており、人間が長期間住める技術を開発する予定だという。

月面探査については、米ロだけでなくインドや中国も興味を示しており、インドは7月に「チャンドラヤーン3号」を打ち上げており、今月下旬に月面着陸を試みる予定だ。さらに中国も2030年までに人間を月面に運ぶ計画を発表している。

日本も月探査機「SLIM」を今年6月に鹿児島県の種子島宇宙センターで報道陣に公開したが、まだ日本初の月面着陸には至っていない。