票はカネで買うもの?

ここであらためて記す必要はないのかもしれない。

21世紀になってからずいぶん時間がたつが、いまだに選挙前にカネを配るという違法行為が行なわれている。本来であれば、金権選挙は何年も前に淘汰されていてしかるべきだが、水面下ではいまでもカネを配って票を買うという行為が繰り返されている。

2019年7月の参院選前、元法相の河井克行被告が広島県内の地方議員ら約100人に計2870万円を渡したとして、今月18日、東京地裁は懲役3年の実刑判決を言い渡した。執行猶予はつかず、同被告は塀のなかで生活しなくてはいけなくなったが、判決後すぐに控訴した。

カネを受け取った地方議員たち50人が証人として証言してもなお、河井被告は罪から逃れようと悪あがきを続けている。こんな男が安倍内閣の法務大臣を務めていたのだ。呆れてしまう。裁判官は執行猶予をつけないという大変まっとうな判断を下したが、実刑3年では足りないのではないか。

しかも当時の安倍首相や菅官房長官が河井被告の行状を知らなかったとは思えない。カネ絡みの政治を浄化できずにいるのが今の自民党の姿であり、管政権の実態なのではないか。