新型コロナ(12):ジグザグが続くアメリカの感染者数

アメリカの新型コロナウイルス感染者数の1日ごとのグラフである。前回(9日)の当ブログで、「ピークを越したようにも思えたが、再び増える可能性もあり予断を許さない」と書いたとおり、3月10日には3万5000人を超えて過去最高となった。11日にはまた少し減り、しばらくは3万人前後をジグザグで推移しそうだ。

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は12日、感染者数が鈍化してきている傾向をうけて、「早ければ来月からアメリカ国内で(コロナウイルスによる制限の)緩和の動きが見られるかもしれない」と述べた。

ファウチ氏はホワイトハウスの会見でトランプ大統領と並んで登場した時に、平気で大統領と違う見解を表明できる人物で、以前から敬愛の念を抱いてきた。私が80年代半ばにワシントンでエイズ研究者である満屋裕明氏について調べ、書き始めた時にはすでに同研究所の所長だった人だ。

トランプ政権は2月からコロナウイルスの脅威について専門家から忠告をうけていたが、トランプ氏が軽視してきたとのいうのがファウチ氏の見方だ。トランプ氏は今から3時間ほど前のツイッターで、「ファウチを首にする時だ」とハッシュタグで発信。相変わらず、やりたい放題の大統領である。