トランプ弾劾へ

あれほど「弾劾はすべきではない」と言っていた人が変われば変わるものである。

下院議長ナンシー・ペロシがトランプをホワイトハウスから追いやるために、とうとう腰をあげた。今春まで「弾劾は国家を分裂させるから」と、難色を示していたが、トランプがウクライナ大統領ゼレンスキーに電話で理不尽な要求をしたことで、事態は180度変わった。

私は昨日の午前中まではそれほど重くみていなかったが、今日になって実際にトランプがゼレンスキーに強請した内容が明るみになってきて、一国の大統領が口にすべきものでないことがわかった。あらためてトランプの悪性を目の当たりにし、弾劾にあたいする大統領であるとの結論に達した。

トランプが民主党ジョー・バイデンを何としても蹴落としたいことは子どもでもわかる。だが、それだからと言って、ゼレンスキーを動かしてバイデンに不利になるような状況をつくりだすというのは大統領のすることではない。

トランプのように、カネと権力を使えば何でも思いどおりにできると思っている「ビジネスマン大統領」はホワイトハウスを去るべきである。

アメリカ史上初めて「弾劾で職を追われた大統領」にすべきだろう。そのために憲法第2条第4節(弾劾)があるのだ。(敬称略)