日韓どころではないトランプ大統領

国際ニュースはこのところ、米中貿易戦争やG7サミット、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)などに紙面が割かれ、2020年大統領選の話題は「まだ先のこと」という状況である。

だが米国では、選挙関連ニュースは連日のように報道がある。日本のメディアに拾われていないだけだ。

ここでは来年11月の再選に向けた現職ドナルド・トランプ大統領(以下トランプ)の選挙活動と、民主党の主要候補たちの選挙活動を客観的に比較し、現時点での優劣を考察したい。

筆者は1992年から大統領選を現地で取材し続けており、来年で8回目になる。選挙取材では候補の生い立ちや資質、また政策や選挙対策本部の組織力、集金力、さらに有権者の動向や社会状況などに注目してきた。

「思秋期」を聴きながら

iwasaki8.26.19

(文化放送:くにまるジャパン極にて)

岩崎宏美といえば「思秋期」である。

スタジオで歌ってくれたわけではないが、私がスタジオに入るまえにこの曲が電波に乗った。10代の頃を思い出さざるをえない。

その歌い手と同じスタジオで話をすることになるなど、40数年前には想像すらできなかった。私と同世代の岩崎は想像していた通りの親しみやすさを携えた人で、笑顔がさわやかで素敵だった。

そんな中、私は日韓の軍事情報協定とトランプのグリーンランドへの興味について話をして帰ってきた。(敬称略)

Media appearance

明日の放送メディア出演予定:

 

・8月26日(月)9:00amから 文化放送AMラジオ(出演は11:00am過ぎから)『くにまるジャパン 極 

 

明日はGSOMIA(軍事情報包括保護協定)についてのアメリカ側の見方と、トランプ大統領がグリーンランドを買おうとした話などを中心にお送りする予定です。

トランプ社会主義国?

いよいよ米中は本格的な貿易戦争に足を踏み入れてしまった。

トランプはフランスで開催されるG7に出席するため、米時間23日夜にワシントンを発ったが、その前にツイッターで強烈なパンチを習近平におみまいしている。

ここまで習とは制裁関税の打ち合いをしてきたが、習はトランプの脅しにまったく怯まない。怯まないどころか、強気の姿勢をさらに強めている。トランプも同じである。

23日、トランプは中国でビジネスをする米企業に対し、「中国の代替先をすぐに探すように命じる。米国にビジネスを戻して米国内で製造することも考えるべき」と書いた。さらに中国に商品をとどけているフェデックスやUPS、アマゾンに宅配を中止するようにも呼びかけた。

常識ではほとんど考えられないほど横暴な言い分である。もちろん、いくらトランプであっても民間企業のビジネス慣行に口出しすることはできないし、あってはならない行為である。従う必要はない。

しかしトランプが真剣に「政府の命令」と捉えるならば、アメリカは「トランプ社会主義国」になりつつあるということに等しい。トランプの負けず嫌いの性格は、習にも見てとれるので、短期的に両者のどちらかが歩み寄るとは思えない。

トランプ不況はいよいよ現実になりそうな気配である。(敬称略)