トランプ、代表候補にまっしぐら

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(アイオワ州のトランプ選挙事務所の入口)

大統領選の共和党候補ドナルド・トランプはもうすでに代表候補になったかのような気分だろう。

ニューハンプシャー州で大勝し、サウスカロライナ州とネバダ州でも連勝。3月1日に行われるスーパーチューズデー(13州と米領サモアでの予備選)では、「下手をすると」1州を除いて、すべての州でトランプが勝利をおさめる。

今朝、出演したテレビ朝日「ワイド・スクランブル」でもその点を指摘した。日本人の多くやアメリカ有権者の半数近くがトランプを危険人物とみなしているが、その声はトランプ支持者には聞き入れられない。

当欄はブログなので私見を述べると、トランプは大統領としてもっとも不適切な人物だと思っている。いまさら言わなくとも、ほとんどの人が認識していることだろうが、それでもトランプを支持する人は減らない。

私はトランプに反旗を翻す一方で、彼を推す人たちの考え方や心情もよくわかる。アメリカのことだけは肌感覚でさまざまなことを会得しているつもりだ。

だから既存の政治家や現政権に対する不満、かならず言ったことを実行してくれるだろうとの期待がトランプに集まる現状が手に取るようにわかる。

支持者たちは、トランプが利益団体と関わりがないことや、ビジネスで培った交渉力、ばく大な資産を築いた経験を政治家として生かせるはずだとの思いを膨らませている。

民主党ではたぶんヒラリー・クリントンが代表になるだろうから、ヒラリー対トランプという対決の構図が予想以上に早く表れるかもしれない。

丸山発言の本当の問題

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(本人のツイッターより)

参議院議員丸山和也の発言が問題になっている。2月17日の参院憲法審査会で次のようなことを口にした。

「・・・例えば、日本がですよ、アメリカの第51番目の州になるということについてですね・・・例えば、拉致問題ってありますけれど、拉致問題って恐らく起こってないでしょう・・・例えば今、アメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ。はっきり言って・・・」

誰にでも言い間違えはある。だが上の発言は、意識して発されたものであって、失言という性質のものではない。さらに本当の問題は言葉そのものよりも本人の歪んだ考え方が表出していることにある。

「本当にこんなこと考えていたんですか」

3つの問題発言がある。いずれも「例えば」という前置きで始まっているが、「例えば」と言いながらも丸山はすでに本気である。

日本がアメリカの51番目の州になるという話はファンタジーの世界に過ぎない。以前から特定層の人たちの間で「日本がアメリカの植民地になる」という話は語られてはいるが、空想のレベルに過ぎない。

ましてや国会の憲法審査会の場でもちだすことに違和感をおぼえないというのは、丸山本人の日々の思考に疑問符がつけられてもおかしくない。

ただ、上のような発言をする人は世の中には少なからずいる。誰もがその事実を知っている。飲み屋のカウンターで隣に座った男性が上記のようなことを口にしていることもある。

けれども飲み屋では「歪んだ考え方の人なんだ」と思うだけであり、わざわざ喧嘩をふっかけることもない。

丸山は少なくとも弁護士でであり、国会議員である。民意で選ばれた人である以上、上記のような極論をろうしていてはいけない。

ましてや本人はそれが問題を引き起こすことになると思っていなかった節がある。それを読めない先見性のなさが丸山の本質的な問題である。(敬称略)

メリル・ストリープが発した人種関連発言の波紋

単なる言い間違いなのか、それとも人種差別を意識した意味のある発言だったのか―。

米国の女優、メリル・ストリープが2月12日、人種問題にかかわる発言をし、映画界だけでなく全世界に波紋が広がっている。

日本の主要メディアではあまり報じられていないので、発言を背景を説明したい(メリル・ストリープが発した人種関連発言の波紋)。

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Photo courtesy of Youtube

アサド憎しで米国が国際テロ組織をこっそり大支援

「アラブの春」以前から、米政府はシリア政府転覆を画策していた―。

米連邦議会の調査期間である議会調査局(CRS)はこのほど、米政府がシリア政府の転覆を目論んでいた事実を記した報告書を公開した。

これまでも、米政府がバッシャール・アル=アサド政権の転覆を画策している話は、何度となくメディアに取り上げられている(アサド憎しで米国が国際テロ組織をこっそり大支援)。

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反アサド政権の集会      Photo courtesy of Euractiv

手作りのロック

数日前、スカパーの番組(ニュースザップ)に出演した時、ミュージシャンのグローバーと共演した。

彼のやさしさあふれる語り口は、人を惹きつける。私より20歳も若いとは思えないくらいだ。CM中に雑談する時間があり、音楽の話で盛り上がった。

彼は過日(2月4日)他界したモーリス・ホワイトの話をした。名前をきいてもピンとこない方もいらっしゃるだろう。ホワイトというのは1970代に活躍したロックグループ「アース・ウィンド&ファイア」のボーカルである。

グローバーもたぶん記憶にない頃に全盛時代を迎えたバンドだが、プロのミュージシャンらしく、彼はホワイトの音楽も特徴もしっていた。

当時はまだコンピューターが音楽制作の現場に使われていない時代。レコーディングもそのままの音を拾う。

「いまでは考えられないことが起きていたんです。私はドラムを叩いていたのでわかったんですが、曲が進むにつれてペースが速くなるんです」

コンピューターでリズムを刻む時代である。曲の途中でリズムが速くなることなどほとんどないだろう。しかし、音楽は人間が聴くものである。

感情が高まり、体が揺れるにしたがい、リズムが速くなる方が自然である。

「堀田さん、ぜひ昔の音源で聴いてみてください」

自宅にもどり、もっていたはずのアース・ウィンド&ファイアのCDを探したが見当たらない。

しょうがないのでYoutubeで「September」を聴いてみたが、なんとなく速くなっているくらいしか感じられず、眼だけでなく聴力も落ちているのかと思ってフッとため息をつくのである。(敬称略)