今回は、ある米国人女性がネット上で投げかけた相談を取りあげたい。26歳の匿名女性がネット上の人生相談で、「早期退職したい」 と書いたことが波紋を広げ、何千人もが書き込みをする事態になっている。
相談内容と回答者の見解、さらにコメントを示しながら、イマの米国人男女が抱える思いを考察してみたい(米人生相談:「26歳女性ですが早期退職してもいいですか」に大波紋)。
今回は、ある米国人女性がネット上で投げかけた相談を取りあげたい。26歳の匿名女性がネット上の人生相談で、「早期退職したい」 と書いたことが波紋を広げ、何千人もが書き込みをする事態になっている。
相談内容と回答者の見解、さらにコメントを示しながら、イマの米国人男女が抱える思いを考察してみたい(米人生相談:「26歳女性ですが早期退職してもいいですか」に大波紋)。
後藤健二さんが殺害されたことは大変残念であり、無念である。
個人的に後藤さんにお会いしたことはなかった。実はイスラム国に拘束されるまで名前も知らなかった。
亡くなられた方はもう何も語れないので、軽率な批判をしてはいけないのが業界の常識だが、同じジャーナリストとして少しばかり思うことを記したいと思う。
今回、後藤さんは単身でイスラム国に入りこんだ。いい比較ではないかもしれないが、第2次世界大戦中に、日本人でありながら「ジャーナリストですから」と言って日本軍ではなくアメリカ軍のなかに飛び込んでいくような勢いと危うさを感じていた。
これまで戦争報道をしてきたジャーナリストは数多い。彼らの多くは自国軍の兵士たちと行動を共にすることがほとんどで、それこそが身の安全を一応ではあるが確保することにつながっていた。
本人はシリア入国後に「何が起きても責任は私にある」といったことを述べていたし、イスラム国に拘束されることをいとわないようなニュアンスも伝わってきていた。反シリア政府軍から記者証を発行されていたようだが、それがイスラム国への取材許可であるわけではない。
週刊誌で書かれたような10分の動画で100万円単位の報酬を手にできるといったことが動機だったかどうかはわからない。
同じジャーナリストとして、時にはリスクがともなう取材を行うこともあるし、それが精神的高揚をもたらせることも知っている。だが敵と呼んで差し支えない犯罪集団のなかに自ら飛び込んでいったことは、シリアを知っている彼であってもやはり無謀だったのではないか。そう思えてならない。
しかも湯川さんを救いだせると本当に考えていたのか、私には正直わからない。後藤さんは昨年10月25日、日本にいる友人に「月末までに戻る」というメールを送っていたらしい。となると、短期間で湯川さんの救出が可能だと真剣に考えていたのか。
私はシリアにもイラクにも行ったことがない。近隣国ではトルコとエジプトまでである。危ういという点で少しばかり共通項があると思えるのは北朝鮮だ。首相や議員の訪朝団と一緒に行ったのではない。プライベートな訪朝である。
2011年に北京経由でピョンヤンに入ったとき、入国直後にパスポートを現地の人間にとられてしまうことを事前に聞かされていた。
韓国人の友人は「10億円もらっても私はいかない」と言った。それほど信用できない国だという。さらに他の友人は「拉致されてもおかしくない」とも口にした。確かにその危険性がないとは断言できなかった。
だが、滞在期間中にどこを訪ねるのかといった行動プランは出発前に8割方、できていた。実際、その通りに動いた。同時に、ピョンヤンに行ったからと言って北朝鮮に拉致された日本人を救い出せるとも、彼らがどこにいるかの情報を得られるとも思っていなかった。
ただ「もしかして自分が拉致されたら、、、」という危惧は滞在中、消えることはなかった。「まあないだろう」という期待でしかなかった。
北朝鮮とシリアでは危険度に大きな差があるが、後藤さんはイスラム国に拉致されたとしても、ジャーナリストとしてアリと思っていたのではないか。今年になるまでイスラム国に日本人が殺害されていなかっただけに、殺されることはないとの期待があったのではないか。
いまとなっては虚しい疑問である。やる方ない気持ちでいっぱいである。
イスラム国に拘束された日本人の人質事件は日本だけでなく、世界中のメディアで大きく扱われている。
本稿を執筆している日本時間29日正午現在、フリーランス・ジャーナリストの後藤健二さんは解放されておらず、余談を許さない状勢だ。
湯川遙菜さんと後藤さんの映像が公開されてからほぼ10日。日本では2人に関心が集中しているが、実はイスラム国が拘束している人質は2人だけではない(解放か殺害か、人質の明暗を分けるもの)。
イラクの若者に軍事訓練をする米兵
by the Pentagon
文化放送の『くにまる「オバマ政権」塾』に出演。イスラム国の人質事件とオバマ政権について、少しだけ語りました(『くにまる「オバマ政権」塾』)。
番組パーソナリティの野村邦丸さん(左)とアシスタントの加納有沙さん。
イスラム国に拘束されている日本人2名をいかに救出するか―。
アメリカ政府は2億ドル(約237億円)という身代金を払うべきではないと、日本政府に警告している。一貫してテロリストの要求には応じない方針だ。
身代金を払わなかったことから、昨年8月、イスラム国に拘束されていたジャーナリストのジェームズ・フォーリーが殺害されている。
アメリカ政府は人命よりも犯人たちの要求を拒否することの方が重要と判断している。日本政府にもそうした行動を期待する。ただフランスやスペイン、トルコなどは違う方針で、すでにイスラム国と交渉して拘束されていた人質を解放させた。
3政府は公式には認めていないが、身代金をテロリストに支払ったと解釈していい。それでは安倍はアメリカの警告に従うのか。それとも3国の歩んだ道を歩むのか。
安倍は迷っているかに見える。
というのも過去2日の言動に矛盾があるからだ。テロリストも安倍の言動を注視しているはずだ。安倍は 「人命第一」という表現を使った。これは身代金を支払ってでも助けるべきとの意味に受け取れる。
しかし、「日本はテロに屈することなく国際社会によるテロとの戦いに貢献していく」とも述べた。この言葉にはテロリストの要求を飲まないとの意思にも思える。いったいどちらなのか。
アメリカはできるだけの協力をすると言っているが、オバマの一般教書演説でも強調されたように、「(イスラム国を)最終的に壊滅する」意気込みで、「日本よ間違っても身代金は払うな」との考えだ。昨晩、FMラジオJ-WAVEの番組に出演してパーソナリティーの堤未果とその点を話しあった。
今日になっても官房長官の菅は記者会見で「人命最優先に取り組んでいる」と述べた。「身代金は支払うのか」との質問には言葉を濁す。「払うつもりはない」と断言しないのだ。
これは水面下でイスラム国と接触し、多額の身代金を払う用意があるということに等しい。イスラム国はたぶん値段交渉には応じないだろう。
今のような状況で、政府内に集まった重要な情報をメディアに漏らすことほど愚かなことはないと承知している。日本政府がアメリカのように特殊部隊をシリアに派遣するというオプションはもたないはずだ。アメリカはジェームズ・フォーリーを救出するために特殊部隊を送り込み、失敗したと言われる。
日本政府がもっとも歩みそうな道はテロリストの要求を聞き入れるというオプションである。「日本人はやはりカネをだす」という事例をつくる流れに落ちつくのではないか。そんな気がしてならない。(敬称略)