東京のシャッター通り

日本全国の商店街で「シャッター通り」が増えている。

地方都市だけではない。東京都内でも商店街として成りたたなくなった町は少なくない。

実家の最寄り駅である西武新宿線沼袋駅。北に向かう道路の両側には商店がつらなり、今でも多くの人で賑わっているが、そこから歩を練馬区に進めると昼間でもゴーストタウンのような景観になる。

徳田(とくでん)と呼ばれる地域は、幼少の頃、何軒もの商店が連なった商店街だった。けれども、亡父とよく行った肉屋は何年も前に姿を消し、2店舗あった八百屋もなくなった。

昔は「かんぶつ屋」と言った総菜を売っていた店も、魚屋も蕎麦屋も店じまいしている。今でも残っているのはパン屋くらいだ。酒屋と八百屋の跡地にはコンビニがオープンした。

それでは、どうして商店にシャッターが下ろされたのだろうか。

都市郊外や地方都市であれば過疎化や大型店舗のオープンといった理由が考えられるが、実家周辺の人口は減るどころかむしろ増加している。スーパーに客をうばわれたとの要因も考えられるが、周囲に大型スーパーはない。

ましてや車を使って買い物をする地域ではない。商店の前に車は停められない。住民は徒歩か自転車で買い物をする。必要な物品をすべてコンビニで調達できるわけではないので、どこかで買いだしてこないといけない。

となると車を出して遠くのスーパーへ行くか、通勤の帰り道に買い物を済ませるか、ネット通販で買いつけているということになる。

もう昔のような商店街が戻ってこないことは誰もが知っている。「地方再生」という言葉がよく使われる。地域活性化のプランも練られるが、都内の人口密集地であってもシャッター化は防げない。

店主と話をしながら買い物をする時代は多くの地域ですでに過去のものになったということである。

ホワイトハウスから送られてきた写真

1月3日早朝。メールをチェックすると、ホワイトハウスの広報から昨年のベストショット写真が何枚か送られてきていた。

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上の写真はホワイトハウスの執務室に紛れ込んだハエをオバマ大統領が見事にたたき落とした瞬間。

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オバマ大統領の正面に座っているのはミネソタ州ミネアポリス市に住む主婦レベッカ・アーラーさん。彼女は大統領に手紙を書き、「今の経済状況で子ども2人を育てるのは難しい。何とかしてほしい」と窮状を訴えた。大統領はミネアポリスに行った時、彼女に連絡を入れてランチを共にした。

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この日はバイデン副大統領とワシントン市内のハンバーガーショップでランチ。大統領はレストランに行くと気さくに店員と写真を撮る。ホワイトハウス専属のカメラマンに「カウンターの中に入った方がいい写真が撮れるんじゃないの?」と自ら進んでカウンターを乗り越えた。

写真は人となりを写しだす――。

世界一寒い場所

明けましておめでとうございます。

今年もさまざな分野に首をつっこみ、硬い話題から柔らかいものまで書いて行きたいと思っております。

今冬は例年よりも気温が低いように感じます。ただ東京の寒さなど、たかが知れています。地球上でもっとも気温の低いところはどこなのかと思っていると、すぐに見つかりました。

南極で観測されたマイナス89.2度という記録がありました。それでは人が住んでいる場所でもっとも寒いのはどこなのか。

ロシアのシベリアにオイミャンコという村があります。人口約800人。人が定住する場所としては世界で最も平均気温が低いとされていて、最低記録はマイナス71.2度。冬場の平均気温はマイナス50度らしいです。

どうしてこんな極寒地に人が住むのかと思っていると、村に温泉が湧いていました。地元の言葉(エヴェン語)で「不凍の水」のことをオイミャンコというのだそうです。

世界中に温泉は湧いていますが、料理も含めた日本の温泉文化は秀絶で、世界一だろうと思います。

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埼玉県秩父にある200年前の農家屋敷を改築した温泉

原油価格の下落が止まらない。

2014年6月にニューヨーク原油市場の先物価格は107ドルまで上昇したが、12月29日には52ドル台まで落ちた。半年で50%以上の下落である。

米エネルギー業界では2015年になっても下落が続くことを予想して、最悪のシナリオが描かれているという。「米経済への大きな打撃」になるという見方が強い。現実になれば日本経済への悪影響も避けられない(米国を潰せ!サウジが仕かけたエネルギー戦争)。

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小保方は詐欺師か

今月22日のブログ(STAP細胞からの反論 )で、日本中がSTAP細胞へ不信感を強めているなか、私は反論を書いた。

ところが26日になって、理化学研究所の調査委員会がSTAP細胞とES細胞の遺伝子を詳細に解析した結果、両者がほぼ一致することを科学的に立証したと発表した。

この発表は私のSTAP細胞への最後の望みが絶たれたことを意味する。個人的に小保方に思い入れがあったわけではない。単に、STAP細胞という科学的な発見そのものに期待していたからに他ならない。

しかし、よりにもよってSTAP細胞とES細胞が同じだったという、あってはならない結果にたどり着いた。何ということだろうか。

両者が同じかもしれないという疑いは今春からあった。だが4月の記者会見で、小保方はこう明言していた。

「研究室ではES細胞の培養を一切行っていません。なのでES細胞の混入ということは起こりえません」

ここまではっきりとウソを口にできる研究者がいるだろうか。

STAP細胞を研究している研究室でも、液体窒素の保存庫の中にマイナス190度で固まったES細胞が保管されていても不思議ではない。だがES細胞の培養は一切行っていないと世間に向けて発言できる神経は、ある意味で小保方が稀代の詐欺師ということを証明したことになりはしないか。

高校時代から妄想癖があったとの報道もあるが真偽はわからない。けれども、STAP騒動での小保方の醜行は歴史に名を残すほどの負の重さがある。

科学界だけでなくメディアも振り回された1年だったという点で、2014年は思い出に残りそうだ。