「思秋期」を聴きながら

iwasaki8.26.19

(文化放送:くにまるジャパン極にて)

岩崎宏美といえば「思秋期」である。

スタジオで歌ってくれたわけではないが、私がスタジオに入るまえにこの曲が電波に乗った。10代の頃を思い出さざるをえない。

その歌い手と同じスタジオで話をすることになるなど、40数年前には想像すらできなかった。私と同世代の岩崎は想像していた通りの親しみやすさを携えた人で、笑顔がさわやかで素敵だった。

そんな中、私は日韓の軍事情報協定とトランプのグリーンランドへの興味について話をして帰ってきた。(敬称略)

Media appearance

明日の放送メディア出演予定:

 

・8月26日(月)9:00amから 文化放送AMラジオ(出演は11:00am過ぎから)『くにまるジャパン 極 

 

明日はGSOMIA(軍事情報包括保護協定)についてのアメリカ側の見方と、トランプ大統領がグリーンランドを買おうとした話などを中心にお送りする予定です。

トランプ社会主義国?

いよいよ米中は本格的な貿易戦争に足を踏み入れてしまった。

トランプはフランスで開催されるG7に出席するため、米時間23日夜にワシントンを発ったが、その前にツイッターで強烈なパンチを習近平におみまいしている。

ここまで習とは制裁関税の打ち合いをしてきたが、習はトランプの脅しにまったく怯まない。怯まないどころか、強気の姿勢をさらに強めている。トランプも同じである。

23日、トランプは中国でビジネスをする米企業に対し、「中国の代替先をすぐに探すように命じる。米国にビジネスを戻して米国内で製造することも考えるべき」と書いた。さらに中国に商品をとどけているフェデックスやUPS、アマゾンに宅配を中止するようにも呼びかけた。

常識ではほとんど考えられないほど横暴な言い分である。もちろん、いくらトランプであっても民間企業のビジネス慣行に口出しすることはできないし、あってはならない行為である。従う必要はない。

しかしトランプが真剣に「政府の命令」と捉えるならば、アメリカは「トランプ社会主義国」になりつつあるということに等しい。トランプの負けず嫌いの性格は、習にも見てとれるので、短期的に両者のどちらかが歩み寄るとは思えない。

トランプ不況はいよいよ現実になりそうな気配である。(敬称略)

グリーンランド not for sale

トランプらしい話がまたメディアを騒がせている。今度は「グリーンランドを買いたい」のだという。

9月初旬にグリーンランドの主権国であるデンマークを訪問する予定だったので、その前に購入の意向を表して布石を打っておこうと思ったのだろう。補佐官数人に購入の可能性を訊いている。

補佐官がトランプにどう返答したかわからないが、たぶん不可能ではないと言ったのだろう。それだからこそ過去数日間、トランプは購入に前向きな意向をホワイトハウスの記者たちに伝えていた。

だが、デンマークのフレデリクセン首相がグリーンランドを売るつもりはないと突っぱねた。当たり前である。100年前ならまだしも、21世紀になって、ほぼ世界中の国土がどこかの国に所有されているいま、新たな購入は極めて困難だ。

実は国際法上、国家間での土地の売買は可能である。しかもアメリカの大統領がグリーンランドに触手を伸ばしたのは今回が初めてではない。トルーマン大統領も購入する意向をもっていた。

トランプも本気だったはずだ。いい悪いは別にして、こうした発想は日本の政治家からはなかなかでてこない。発想が大きすぎる。節度がある良識家の日本人は、「グリーンランドには人が住んでいるんだろう。いくら天然資源が豊富でも、ムチャクチャな発想だ」と片づける。

実現の可能性はほとんどないし、トランプの横暴さが改めて示された例ではあるが、不動産の世界でなぜトップに駆け上がることができたのかを少しばかり物語る話ではある。(敬称略)

 

greenlandtrump8.21.19

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