ルーラル・アウトソーシングという新潮流

ニュー・メイド・イン・アメリカ ―。アメリカのビジネス界にまた新しい動きが生まれている。

アメリカの量販店で「メイド・イン・アメリカ」の品物を探すことは近年、至難の業である。けれども最新のトレンドは、「ニュー・メイド・イン・アメリカ」という流れだ。

アメリカ製造業は過去20年でテレビから野球帽に至るまで、ほとんどの物品の製造を中国をはじめとするアジア諸国等に任せてきた。アウトソーシングという言葉が流行ったのはもう20年も前のことだ。

リーマンショック以来、景気回復が遅れているアメリカは、アメリカ製を取り戻すために「ルーラル・アウトソーシング」という新語を作り、製造拠点の再移転を探りだしている。アウトソーシングに「地方の」という意味のルーラルを付けることで、以前からある事業を捉え直し、製造拠点を国外ではなくアメリカの田舎に移転させる動きが加速している、、、、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

ソーシャルメディアの新たな戦略

アメリカのアパレル大手GAP(ギャップ)は10月初旬、20年以上使い続けてきたロゴの変更を発表した。四角いブルー地に白抜きのGAPという文字が浮いたロゴはお馴染みのはずだ。それを黒字に代え、背景をホワイトにするという。

しかしツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者からの反応は不評だった。親近感が持てないという。以前から使われていたロゴの方がいいという意見が大半を占めた。GAPはすぐに一般消費
者の意見に従い、ロゴを元に戻した。

ここまでは既知のニュースである。

ここで問題にしたいのは、SNSの利用術である。2010年秋、世の中は光の速度で流れているかのごとくである。10年前であれば、GAPのロゴ変更の不評が報告書として本社役員に上げられるのは2カ月ほど後だっただろう。

今回、GAPは1週間で新ロゴを却下した。だが今の時代はそれでも遅い。SNSの新たな進化はすでに一歩も二歩も踏み込んだ分析法にまで到達している。GAPが新ロゴを発表する前、最新の市場分析を行っていたら、評判の悪さは発表前に察知していたはずだ。それができなかった、、、、、、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

アメリカ大企業の功名な節税のカラクリ

オンライン検索最大手のグーグルが過去3年、アメリカ国外の営業活動で31億ドル(約2500億円)もの税金を節約していたニュースは、多国籍企業だけでなく世界中の財界の話題をさらった。

グーグルが利用した節税手法は「ダッチサンドイッチ」と呼ばれる手法で、財界では依然からよく知られていた。近年は是正される方向にあるが、現在でも多くの企業がグーグルと同じ手法で節税の恩恵にあずかっている。

それはアメリカの多国籍企業の税収を眺めれば一目瞭然である。2004年のアメリカ財務省の資料によれば、彼らの国外での総利益は7000億ドル(約56兆円)に達していたにもかかわらず、アメリカ政府に支払われた税額は160億ドル(約1兆2800億円)に過ぎなかった。税率はたった2.3%である。ほとんど脱税の世界である。

ただ、資料によっては数字にばらつきがある。ミシガン大学とノースカロライナ大学が共同で行った2005年の調査では、アメリカ企業2000社の平均法人税率(実際に支払われた税率)は28.3%であった。ちなみにアメリカの法人税の実効税率は35%、フランスも約35%、ドイツは約30%で日本は先進国では最も高率の約40%である。

「ダッチサンドイッチ」のダッチはDutch(オランダ)、つまり諸外国で稼いだ利益を一度オランダに移し(サンドイッチ)、高額の法人税を回避する手口である、、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

デトロイト再生のカギ

10月中旬、アメリカ自動車業界はGMのIPO(新株式公開)の話題で盛り上がっていた。
         
なにしろ1728億ドル(約13兆円)というアメリカ製造業史上最大の負債規模で破たんした企業である。昨春の段階では、政府が膨大な税金をつぎ込んでも本当に再建されるかどうかは意見が割れていた。
しかしGMは今、IOPどころか黒字を計上するまで回復してきている。                                                           

今月のアメリカ取材で、消費者によってはトヨタ車よりもGMをはじめとするデトロイト製の車の方が今は「買い」であるとの声さえ聞いた。そればかりか、フォード車はトヨタ車より消費者からの苦情数が少ないとの調査結果も出ていた。                                                                                          トロイト再生のカギは何なのか、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。

危機に立つ病院経営への示唆

病院が儲からない―。

どうしたら病院という組織の利益率を上げられるのか。患者を助けることが使命ではあるが、存続できなければそれもかなわない。その一例をこのコラムで示す。それはビジネスの世界でも通用するノウハウである。

けれども現実は、多くの病院の負債は膨らみ続けている。日本でもアメリカでも同じである。日本では現在、全国に約8700の病院があるが、1990年には1万を超えており、過去20年で千以上の病院が閉鎖された。閉鎖とは聞こえはいいが、倒産
したのである。

特に公立病院(国立と自治体)の経営状況が悪い。悪すぎる。9割弱が赤字経営である。赤字経営でも、これから黒字に転化する可能性があればいいが、資産処分を行っても債務を返済できない債務超過の病院が7割に達している。

診療報酬という公定価格があることで、日本は先進国に比べるとかなり低価格の医療を受けられる利点はある。だが一方で、それが病院側にとっての「ガン」になっている。診療費が上げられず、収益減による職員の減給、離職、倒産という
図式ができている、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。