「セックスと嘘とハリウッド」

日本ではいま衆議院選挙の話でもちきりだが、アメリカの映画界では騒動が起きている。ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインがセクハラ疑惑で糾弾されているのだ。

ワインスタインと言えば、ハリウッドでもアカデミー賞を量産してきた一目置かれるプロデューサーで、女優メリル・ストリープは「神」と呼びさせしていた。推定資産400億円と言われる。

weinstein

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だが大物女優を含む8人の女性からセクハラ行為があったと申し立てられている。ニューヨーク・タイムズとニューヨーカー誌が書いており、8人のうち3人は強姦に及んでいるという。

グウィネス・パルトローやアンジェリーナ・ジョリーといった女優が相手であるだけに大騒ぎだ。

ワインスタインの女癖の悪さは有名で、8人以外にも示談で口封じをした件もあるらしい。ハリウッドに限らず、日本の映画界も同じような事件はよくあったと、以前ある大物女優から直接話を聞いた。プロデューサーという立場を利用して女優に迫る手口はどこの国でもあるのだ。

しかし犯罪であることをわからせるためにも裁きが必要である。いい作品を制作することと、女優を手玉にとることとは別次元であり、こんな男が「神」であるわけがないのだ。(敬称略)

ラスベガス事件、父親はサイコパス

アメリカ、ラスベガスでとんでもない事件が起きた。

死傷者の多さもさることながら、32階のホテルの窓ガラスを叩き割り、そこから弾丸を打ち続けた行為に呆れる。というより、正常ではない精神の持ち主であることをうかがわせる。

映画『ランボー』の世界に飛び込んで主役を演じたかのような倒錯があるように思う。

米メディアはすでに、犯人スティーブン・パドックの父親ベンジャミンは有名な銀行強盗で、実刑をうけたが脱獄。そのあとも銀行強盗を行うほどの悪党だったと報じている。

さらに父親はサイコパスであり、自殺願望があったとも記している。息子スティーブンに資質の遺伝がなかったと言ったら嘘になるだろう。

またこうした事件が起こるたびにアメリカ社会の銃規制問題が浮上するが、現実的な規制にはほど遠く、むしろ動きは逆だ。

一般市民は銃を購入して身の安全を守ろうとする。そこが日本社会ともっとも違う点である。

You’re in such good shape!

macron7.23.17

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過去10日ほどで、またトランプの発した言葉がメディアを騒がせている。

一つはフランス、パリで13日、マクロン大統領夫人に対しての発言だ。

「You’re in such good shape!」

共同通信の記者は「とてもいい体だ」と訳した。通信社の記事だったので、すぐに全国の新聞で使われた。毎日新聞は「とてもいい体だ」と訳された記事をそのまま配信している。

いくらトランプであっても、初対面の主賓の夫人に「とてもいい体だ」とは発言しないだろう。それくらいのことはわからないといけない。

アメリカで日常生活を送っている方であれば、You’re in such good shapeという表現がいかに頻繁に使われるかを知っているはずだ。

ニュアンスとしては「運動されているんですね」といった感覚である。「均整がとれてスマート」が本意であって、決して性的な意味合いからの「いい体」ではない。というのも、男性同士でも普通に使われる表現だからだ。

ここに言葉の難しさがある。言葉は文化を背負っている。生活の中に入り込んでいる。

一つの単語を聞くだけで、アメリカ人の8割くらいは「ある特定のイメージをもつ」くらいのことを理解できないと、本当の意味で言語を使えるとは言えないのかもしれない。

だから共同通信の記者が「とてもいい体だ」と訳したことを責めるのは酷だが、誤訳と言わざるをえない。

ただトランプの言葉のチョイスも首脳としてはふさわしくないのも事実で、荒くれである点は相変わらずである。(敬称略)

今度はどうなる?

いろいろな方に「トランプはこれからどうなるんですか」と訊かれる。

私はヒトコト、フタコトで返事をせずに、なるべく時間を割いて丁寧に答えるようにしている。それが私の役割なのだろうと思っている。おカネをもらって話をするだけがジャーナリストの仕事ではない。

トランプの今後は依然として50%のチャンスで弾劾裁判にかけられるというのが過去数カ月間の私の見立てである。

元FBI長官だったロバート・ムラーが特別検察官に任命されて、昨年の大統領選でトランプ(陣営)とロシア政府が共謀していたかの捜査は始まったばかりだ。

捜査の期限は決められていない。報告書は出されるだろうが、この日までに捜査結果をだすという日取りは決められていない。今後1年以上を要するかもしれない。

ニクソンのウォーターゲート事件の時は、アーチボールド・コックスという独立検察官が任命された。1973年5月19日のことである。ニクソンが辞任したのが74年の8月8日なので、1年以上の歳月がたっていた。

実はワシントンポスト紙が盗聴事件を報じたのは72年6月18日で、そこからニクソンが大統領を追われるまでに2年以上もたっている。

ムラーはいまメディアとの接触を避けている。水面下で人を動かし、証拠を集め、ロシア政府の選挙介入をあらゆる方角から明らかにしようとしている。

いまはただムラーの報告を待つしかない。(敬称略)

プロレスラーに転向?

トランプは日本時間2日、自分のツイッターで粗暴な動画を公開。

いくらCNNやMSNBCといったリベラル系のテレビ局が嫌いでも、アメリカ大統領がツイッターでパロディ調の動画を公開する行為に、大統領としての品のなさがでている。

品格のなさだけでなく、大統領として行政府のトップにいる資格さえあるとは思えない。

頭にくると「何でもやってやる」という性格は、今後、自身の立場をも危うくするに違いない。