何を学んだのか–。
4月30日でベトナム戦争が終結してからちょうど50年が経った。若い方はベトナム戦争というものはかなり昔の出来事に思われるかもしれないが、私は世代的にかなり身近にあの戦争を意識したので、「そうか、もう50年も経ったんだ」と感慨深いものがある。

日本は直接、参戦しなかったが、中国や韓国はともに約32万人の兵士を派遣しているし、米国などは累計で約270万もの兵士を南ベトナムに派遣した。20年も続いた戦争で命を落とした人は推計で300万人に達するといわれており、米兵は約5万8000人が死亡している。
冷戦下での代理戦争だったが、あらためて戦争の悲惨さが浮き彫りになっている。政治的な主義主張が違うだけで、同じ国民が殺し合いをするという状況はあってはいけないし、教訓として今後に活かしていかなくてはいけない。それはどの国にもあてはまることで、日本も今後、他国と戦火を交える可能性がないことはない。その時に、過去の戦争から多くを学び、他国を攻めるということに対して「ノー」を突きつけなくてはいけない。
戦争はマイナスの側面が国民に降り注ぐことはあっても、プラス面はほとんどないことを自覚する必要がある。