いよいよ停戦か:イスラエルとハマス

イスラエルとイスラム組織ハマスがようやく停戦合意にむけた交渉を本格化させている。

日本人にとっては地理的に遠いこともあって、なかなか両者の抗争を身近に捉えることは難しいが、イスラエル軍とハマスの戦闘はすでに14カ月にも及んでいる。イスラエル軍が軍事作戦をつづけるガザ地区では、すでに4万4000人以上が死亡しており、そろそろ幕を降ろすべきだろうかと思う。

米国、カタール、エジプトの政府高官が過去数週間、調停活動を行っており、当事者であるイスラエルとハマスもいよいよ戦争を終わらせる心づもりのようだ。来年1月20日、トランプ氏の大統領就任式があるので、バイデン・トランプ両氏はそれまでに停戦合意にこぎ着けたい意向だ。

イスラエルのカッツ国防相は16日、「これまで以上に合意に近づいてる」と述べ、停戦が現実になる可能性が高いことを示した。また複数の報道をまとめると、両者の合意は段階的に行われていく予定で、戦闘の停止からイスラエルの人質とパレスチナの囚人の交換、さらにガザ地区への援助などが行われることになるという。

これまでガザに住む230万人の約9割が避難を余儀なくされてきた。しかも何度も避難を繰り返しており、日本に住んでいる限り、こうした状況は想像すらできないほどの苦境と言える。

まだ予断を許さないが、 イスラエル軍の完全撤退、ハマスが拘束している人質の解放などにより、恒久的な和平につなげていってほしいものである。