日本のメディアではまだ広く報じられていないが、欧米メディアではいま「第三次世界大戦はすでに始まっている」という論調の記事が数多く発表されている。この指摘が本当であれば、恐ろしいことで、注視しなくてはいけない。
フォーブス誌のブライス・ホフマン氏は、シリアでのアサド政権の崩壊が、増え続ける世界的な紛争の関連性を浮き彫りにしていると記した上で、「深く考えたくない厳しい真実が明らかになっている。それは 第三次世界大戦がすでに始まっているということだ」と記した。
さらにウクライナのヴァレリー・ザルジニー 元軍事総司令官 は、ロシアの独裁的同盟国がウクライナ戦争に直接関与することは、第三次世界大戦が始まったことを意味すると指摘。またJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン経営最高責任者(CEO)も「第三次世界大戦はすでに始まっている。すでに複数の国家が戦闘に入っており、リスクは並大抵ではない」と発言した。
複数の地域戦争は一見するとバラバラのように見えるが、関連性があり、今後拡大の傾向があることから、多くの国がこの渦に巻き込まれていくという見立てだ。大国が直接、または間接的に関与することで、紛争が連鎖的に多くの国に影響を与え、かつての世界大戦の初期段階と同じような軌跡をあゆむ可能性があるのだ。
マクロン仏大統領を含む複数の欧州諸国のトップは今後数年以内にロシアとの本格的な戦争が起こる可能性があると警告しはじめていることも見逃せない。