ニュースの優先性

昨日(4月8日)の夜、テレビ・ニュースに注目していた。というのもロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平氏が初戦に初登板し、1番打者として打席に入ったので日本のテレビがどう扱うかが気になっていたからだ。

私は当然のように、どのニュース番組もトップニュースとして扱うと思っていた。ウクライナ情勢よりもコロナ問題よりも、その夜のニュース的価値は大谷氏が勝っていると思っていたからだ。

だがNHKの午後7時のニュースでは、番組後半のスポーツコーナーが来るまで大谷氏を扱わなかった。信じられなかった。さすがにNHKである。これは悪い意味での「さすが」であって、大谷氏の快挙を重視していなかったということに他ならない。敗戦投手になり、安打を打てなくともトップニュースであるべきだった。

テレビ朝日の報道ステーションでは「トップニュースとして扱うにちがいない」と思っていたが、やはり大谷ニュースはスポーツコーナーで報道されただけだった。私がプロデューサーだったら、まちがいなくトップニュースとして扱っていたと思う。

その夜、最後に観たのはTBSのNews23で、ここでは冒頭から大谷ニュースを扱っていた。「さすがTBS。さすが小川彩佳」である。ここでのさすがはもちろん感心して唸った「さすが」で、番組プロデューサーのセンスはニュースの優先性という点から十分に判別できるものだと思った。

何しろシーズン最初の試合で先発し、さらにトップバッターだったのである。私の見立ては甘いのか。