バイデン大統領が1月20日に就任して以来、日本のメディアへの登場頻度はけっして多くない。少なくともトランプ氏やオバマ氏の時と比べるとかなり少ないかと思う。主因は新型コロナで、本来であればバイデン氏の言動をあつかっていた報道のスペースや時間が狭まっていることが挙げられる。
ただ、今はネットの時代である。こちらから探っていくと「いくらでも」といっては大袈裟だが、実に多くの情報を入手できる。それでも日本中の人が「エッーーー」と声をあげてしまうくらい衝撃的なバイデン関連ニュースが少ないのは確かである。
それはトランプ氏のような問題発言を滅多にしないからであり、オバマ氏のような、世界が注目するような話題作りもしないからであろう。米史上最高齢の大統領ということもあるかもしれないが、慌てず騒がず、着実に一歩ずつというバイデン氏らしい 沈着冷静さが出ているからなのだと思う。
6月6日のワシントン・ポスト紙にバイデン氏はオピニオンを投稿した。その中で「急速に変化する世界で、民主主義は市民のためにしっかりした結果を示して、手を取り合えるのだろうか」と自答し、すぐに「イエス」と答えている。
さらに今月11日からG7サミットに出席するために外遊するが、その後にロシアのプーチン大統領とも会談する。プーチンへの専制攻撃という意味合いから「プーチン大統領はご存知だと思うが、(アメリカの主権が犯されるようなことがあった時には)有害な行動(武力)をもって応えることを厭わない」とはっきりと述べている。
この文面を読む限り「やる時はやる」大統領であることを内外に明示したかと思う。