メガメディアの躍動

マスメディアというものがメガメディアという一回り大きいものに席巻されて随分時間がたつ。メガメディアという言葉が登場したのは20年以上も前のことで、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌といった旧来のマスメディアが、インターネットを中心にした情報通信・コンピューター技術を駆使したメガメディアに飲まれてしまうことは、誰もが予見できていた。

それはすでに数字に表れている。メディア広告費を眺めると、長い間テレビがラジオ・新聞・雑誌を大きく引き離してダントツの第1位だったが、2019年に初めてインターネットに抜かれた。インターネット広告の総額はすでに2兆円超であるが、テレビは1兆8000億円前後で近年はゆるやかに下降している。

それでもテレビはまだ元気があると言って差し支えない。しかし新聞・雑誌はいわゆるノーズダイブで、革新的な手法をできるだけ早く導入しないと、将来総崩れになりかねない。

テレビはすでにユーチューブとの同時配信を始めている。紙媒体でもユーチューブとタイアップした試みはあるがまだまだだ。新種のメソッドを創設して多方向から攻める姿勢をみせないと危ういかもしれない。これはいま現在、紙媒体で生きている人間に課せられた使命であるし、必須の取り組みである。