懐かしいアメリカ

トランプ政権になってアメリカ経済は活況を呈している。それでもホームレスがいて、路上で小銭を求めてくる人がいる光景は何十年たっても変わらない。

さらにダイナー(Diner)に行くとテーブルの上にはジュークボックスがあり、60年代、70年代のヒット曲を1曲25セントで聴くことができる。

嗚呼、アメリカである・・・。

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トランプの準専制主義

純粋な専制主義ではない。だが横暴なトップダウンの政治手法は「準専制主義」と命名してもいいだろう。

最近だけでも、トランプは連邦準備制度理事会(FRB)を「crazy」と呼びすて、株価下落と経済指標の数字の悪さはジェローム・パウエル議長のせいであると決めつける発言をした。それを受けて、FRBは今年10月までに段階的な利下げを検討しているとも伝わる。

トランプは貿易政策でも高圧的な態度を緩めようとしない。メキシコからの不法移民がアメリカ国内に流入しつづけているので、移民問題を貿易問題とリンクさせて、具体的な解決策が打ち出されなければ10月までにメキシコからの全輸入品に段階的に25%の関税をかけるとしている。

議会だけでなく、財界や一般市民からも反対の声があがっている。だが一向に構わないといった風情である。目的を達成できれば手段は選ばない手法はまさしく専制主義に通じるものがある。

ホワイトハウスの補佐官やスタッフたちは尻拭いに追われている。各省庁の長官レベルも同じ境遇で、トランプに楯突くと解雇されるか辞めざるをえない運命が待っているので、ボスの言うことに従わざるをえない。

敵にまわすとやっかな人間であるとの評はビジネスマンの時から変わらない。味方にすると利点も多いが、それはトランプ流に飲み込まれることに等しく、結局周囲には「イエスマン」しか残らなくなる。安倍もその一人だろう。

これこそがトランプ流の準専制主義というものである。今回アメリカに来て、輪郭が見えてきた。

ロシア疑惑(20):現地報告

今回アメリカに来たのは大統領選の取材もあるが、トランプがどれほど市民に支持されいているかを探ることも目的にある。

3月下旬にマラー報告書の全文が公開されたあと、司法省はトランプを「起訴しない」立場を表明し、ロシア疑惑はこれで終わりかと思っていた。ところが、トランプ弾劾の動きは収まるどころか徐々に弾劾へと流れを強めているかに見える。

トランプは逃げ続けているが、連邦下院司法委員会が弾劾手続きを始めるようだ。同委員会に所属する議員の半数以上が弾劾に賛成だからだ。3カ月前に下院議長のペロシが弾劾を支持しないと発言したが、優柔不断な彼女のことだから、司法委員長に説き伏せられれば「そうしましょう」といって態度を翻す可能性は十分にある。

今日、連邦議会に出向いて何人かと話をすると、「まだわからないが、弾劾の方向にいく可能性が高い」というのが大方の見方だった。

「ニクソンの二の舞ということもありうる」。民主党側の人間からはそんな勢いを感じた。(敬称略)

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5日午前中の上院外交委員会。ホワイトシャツがミット・ロムニーで、左に座っているのがテッド・クルーズ。2人ともかつての大統領選候補で、いまも上院議員をやっている。

また食べ物の話で恐縮だが、アメリカに戻るとどうしても滞米中によく食べていたものをトライすることになる。

昨日、車を走らせていると「IHOP(インターナショナル・パンケーキ・ハウス)」が目にとまった。アメリカでは「アイホップ」という呼び名で親しまれている店で、全米に1800店舗以上もあるパンケーキ屋である。

24時間営業なので今朝、早めに起きて食べにいってきた。

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これが私が選んだコンボである。スクランブルエッグの量は、卵3〜4個分だろうか。パンケーキはお皿が小さいので、かなり小さく見えるが、普通サイズの大きさだ。ここにオレンジジュースとコーヒーが加わる。

実は当ブログで2015年6月でも同じような朝食を紹介した。その時はちょうどトランプが登場しはじめた時で、取材を通して「トランプが共和党の代表候補になる可能性は十分にある」ことをつかんだ。

今回も来年の大統領選を念頭にした取材で、いろいろな人と話をするとトランプ再選の可能性は(残念ながら)十分にあるというのがここまでの感触である。

前回の選挙のように「ヒラリーが勝ちます」と断言して外れるととんでもないことになりかねないので、冷静に状況を見つめていきたい。民主党では前副大統領のジョー・バイデンが首位にきているが、ゲイ候補のピート・ブディジャッジも善戦しており、いま支持率を上げてきている。(敬称略)

懐かしい場所

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2007年まで住んでいた米首都ワシントン郊外のスーパー。久しぶりにもどってみましたが、置かれている商品やお惣菜コーナーのメニューに大きな変化はありません。

ここのクラムチャウダーと手作りパンがなかなか美味しかったのを思い出しました。