北朝鮮問題に国際ニュースのスポットライトが当たっているので、トランプのロシア疑惑が忘れられている。だが特別検察官ロバート・ムラーの捜査はまだ終わっていない。
前回の「ロシア疑惑(7)4月10日」で、トランプは犯罪対象になっていないことを記した。しかし、ムラーはいまだにトランプに直接会って事情聴取する意向をもっている。
ということは、いまだにムラーは2016年選挙で、トランプ陣営がロシア政府と共謀していた可能性があると疑っているのだ。実際にムラーのチームは40ほどの質問をトランプにぶつけるつもりでいる。
トランプ本人はロシアと接触がなくとも、選対本部の人間が共謀していた可能性は捨てきれない。トランプがそれを知っているかどうかが焦点になる。
あとはトランプが前司法長官ジェームズ・コミーを解任したのは司法妨害にあたるかどうかも探る必要がある。
先週、トランプの弁護士チームに元ニューヨーク市長だったルドルフ・ジュリアーニが加わった。まだまだ一波乱も二波乱もありそうなロシア疑惑捜査である。(敬称略)