小保方は詐欺師か

今月22日のブログ(STAP細胞からの反論 )で、日本中がSTAP細胞へ不信感を強めているなか、私は反論を書いた。

ところが26日になって、理化学研究所の調査委員会がSTAP細胞とES細胞の遺伝子を詳細に解析した結果、両者がほぼ一致することを科学的に立証したと発表した。

この発表は私のSTAP細胞への最後の望みが絶たれたことを意味する。個人的に小保方に思い入れがあったわけではない。単に、STAP細胞という科学的な発見そのものに期待していたからに他ならない。

しかし、よりにもよってSTAP細胞とES細胞が同じだったという、あってはならない結果にたどり着いた。何ということだろうか。

両者が同じかもしれないという疑いは今春からあった。だが4月の記者会見で、小保方はこう明言していた。

「研究室ではES細胞の培養を一切行っていません。なのでES細胞の混入ということは起こりえません」

ここまではっきりとウソを口にできる研究者がいるだろうか。

STAP細胞を研究している研究室でも、液体窒素の保存庫の中にマイナス190度で固まったES細胞が保管されていても不思議ではない。だがES細胞の培養は一切行っていないと世間に向けて発言できる神経は、ある意味で小保方が稀代の詐欺師ということを証明したことになりはしないか。

高校時代から妄想癖があったとの報道もあるが真偽はわからない。けれども、STAP騒動での小保方の醜行は歴史に名を残すほどの負の重さがある。

科学界だけでなくメディアも振り回された1年だったという点で、2014年は思い出に残りそうだ。