英語を聴く

言語は使わないと確実にその力が落ちていく。

母国語であっても例外ではない。国外で日本語を使わない生活を20年も続ければ、言葉は出にくくなるし、語彙力も落ちる。外国語であればなおさらだ。

私は6年前にアメリカから日本に戻って以来、英語力はゆるやかな下り坂を降りている。仕事場で英語を使う機会は多いが、日常生活では英語を必要としない。英語を日常的に使っている人は、たぶん日本人の1%もいないだろう。

それでも「英語を話せるようになりたい」「英語をものにしたい」という方は多い。最近でも大学時代の友人と妻の後輩から、英語がうまくなりたいという主旨の発言を耳にした。

外国に住まずに、日本国内だけで英語を使えるようになるには異常なほどの執着心をもたなくてはいけない。努力なくして外国語をものにできないことは、ほとんどの方が熟知しているとおりだ。

私は英語をしゃべらない日はいまでも声をだして英文を読んでいるし、下記のインターネットラジオでトークショーを聴くことが多い。

日本で市販されている英語教材にくらべると格段にスピードが速いが、それが普通のアメリカ英語である。フォックスニュースのトークショーで、24時間休みなく英語が繰り出される。

ご存じの方も多いだろうが、フォックスニュースは保守派(共和党)に傾斜したメディアである。政治的に私は逆の立場(民主党)にいるが、保守派の論客の話に耳を傾けるのも興味深い。

http://urx.nu/3TOj (HPの画面の左上にある「Listen Live」をクリックすると聴けます)

新しい英語(7)

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(カリブ海の朝日)

アメリカのある雑誌を読んでいたら、また出会いました ― 新しい英語。

She shows off her beach bod!

ビーチに出て、「こんがり焼けた肌を見せつけている」という意味です。

Beach bodは最近使われ始めた言葉で、beach bodyの省略形ですが、やはり短い方が言いやすいのです。

日本では過去10年以上、特に女性は色白の肌を好む傾向がつよいので、あまりbeach bodといってもピンと来ないかもしれません。

でもアメリカではいまだに太陽の光をいっぱい受けて、日に焼くことが普通です。皮膚がんのリスクがさかんに叫ばれていますが、気にしない人が多いのはどうしたことでしょう。

戦争はできない北朝鮮

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(平壌市内に立つ婦人警官)

国会議員を囲んだ定例の勉強会に、朝鮮半島情勢を専門にするT氏が現れた。

もっとも関心があるのは、第一書記である金正恩は本当に戦争をする気があるのかということだ。韓国やアメリカ、また日本に対する脅しはどこまで本気なのだろうか。

最初の質問に対するT氏の答えは、はっきりした「ノー」である。金正恩は米韓と戦争する気などまったくないことが、さまざまな角度からの分析で明らかになっている。

2番目の質問にしても、全面戦争などする気もなければ、準備もできていないことがわかった。単なる空威張りでしかないので、短・中期的な時間軸で北朝鮮が暴発する可能性はほとんどない。

歴史上、どの国も戦時体制に入る前は燃料や食糧など、モノの流れが活発になる。特に北朝鮮の場合、軍備増強のためには石油が必要になる。

北朝鮮は原油を自国内でまったく生産していないので、中国やロシアに頼らざるをえない。戦争をするためには100万トン以上の石油が最低限必要になるが、昨年北朝鮮が輸入した石油は70万トンでしかない。しかも軍事用に使えるのは40万トンだけで、とても他国と戦争をする体勢ではない。

昨年末から石油が通常よりも大量に北朝鮮に渡ったという事実はない。その他物資も、いつも以上に中国から北朝鮮に動いていたというわけではない。

となると、日米韓は完全に北朝鮮の謀略に乗せられたということになる。

ただムスダン発射の可能性はある。それは戦争とは違う。仮に日本かアメリカがミサイル迎撃システムを機能させて撃ち落としたとしても、北朝鮮は報復に出てはこられないというのがT氏の見方だ。

誰もが予想していたことだが、威張りちらすだけで実態がともなわない金正恩の姿があらためて浮かび上がった。