アメリカTV業界の新しいうねり

アメリカのテレビ(以下TV)業界にまた新たな動きが見られる。

ケーブルTVの視聴者が契約を破棄し始めているのだ。「高い契約料を出さなくとも他に観るものがある」という思いが視聴者の中に広がり出している。インターネットの興隆により、企業の広告費がTVからインターネットに拡散し始め、TV業界の縮小はもはや避けて通れない。

90年代後半にTV業界が盛り返してCNNやFOXTVなどは増収・増益に沸いた。ハイビジョンの普及やインターネットとの融合、オンディマンドや3Dなどの進化によって、TV業界がメディアとしての重要性を再び誇示した瞬間もあった。

しかし今またTV業界に逆風となるニュースが飛び込んできた。2011年第2四半期でケーブルTVの契約者が約58万も契約を解約したというのだ。ケーブルTV史上、これだけの視聴者を短期間で失うのは初めてである。1年ほど前からケーブルTV視聴者の減少がさざ波のように打ち寄せてはいた。関係者は、その現象がTV業界の頭打ちであるとは思っていないが、確実な下降線を描いているのは事実である、、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。