オバマ不人気の理由

多くのリーダーがそうであるように、オバマの支持率も政権発足後からジリジリと下がり続けている。

ギャラップ調査によれば、7月3 日の数値で44%である。昨年の政権発足時が68%だったので、下降線を描いたままだ。過去の大統領の支持率推移をみると、落ちた後に上昇することもあり、今後もズイズイ下り坂を駆け降りるだけとは限らない。

けれども、間違いなく「オバマの光」は薄らいでいる。何が原因なのだろうか。

アメリカの財界から伝わってくるのは「反オバマ」という空気が醸成されているということだ。オバマ政権誕生以来、連邦政府の権限が多方面で強化されていることに他ならない。

歴史をひもとくまでもなく、経済界にとって政府の規制や増税は収益を圧迫する。比較的「好きなようにやらせてくれる」共和党政権の方が好ましいとの思いが強い。巨額の景気対策を施しはしたが、思うように景気は回復しない。

このブログをお読みの方はすでにご承知かと思うが、私は心情的にはオバマ擁護の立場にある。ジャーナリストとして、報道するときは中立を守るが、「反オバマ」の流れがアメリカ社会に確実に広がりつつある。

それはカネが市場を十分に巡回していないことにもよる。連邦準備制度理事会(FED)が先月発表した報告書によれば、アメリカの非金融部門500社のキャッシュフローが膨らみ、企業の総資産の7%にあたる1兆8400億ドルになったという。この数字は1963年以来の高水準だ。

大企業はカネがあるのに投資に回さない。なぜか。

オバマがあらたな規制や税制を敷くことにおびえているからである。これでは景気対策が生きない。このままでは支持率は上向かない。(敬称略)

タクシーでどこへ?           by the White House

                       

初めてのMRI

いつかはやってみたいと思っていた。頭部のMRI(核磁気共鳴画像法)。 

一般的な定期健康診査にMRIは入らないので、脳ドックという形で画像を撮ってもらうしかない。別に脳梗塞の初期症状があるわけでも、耐えられない頭痛が続いているわけでもないが、予防的な意味から検査することにした。

自分の脳内を画像という形で見られることはたいへん興味深い。機会があれば頭蓋骨を開いて見てみたいとさえ思うが、かなうわけもない。CT(コンピューター断層撮影)というのは以前、体の違う場所で撮影してもらったことがあるが、MRIは生まれて初めてである。

機械の外見はMRIもCTも、素人にはほとんど同じである。細いベッドに寝て、頭部の方から白いドーナツの穴の中に吸い込まれていく。両方とも人間のパーツの輪切り画像がえられる点で共通するが、MRIはX線を使わないので放射線被ばくがない。さらに、輪切りにされた画像コントラストがCTよりも高く、造影剤を使わなくとも撮影できる。

「音がうるさいのでヘッドフォンをします」

そこから音楽が流れてくるわけではなかったが、耳にヘッドフォンをつけるとすぐにドーナツの中に入っていった。CTは数十秒、中にいただけったが、MRIは長かった。

いく種類かの警報音が炸裂した。私の記憶の中から拾ってくると、映画『エイリアン』の最後に、シガニー・ウィーバーが本船の起爆装置を起動させたあとになり続けた警報音に似ていた。

「ギーカーギーカー」いっている。そして道路工事の掘り起こすような音も響く。さらに「ガーポガーポ」といった違う警報音もやってくる。工事現場に頭を突っ込んだかのようでもあるし、映画の中でエイリアンに襲われる中を逃げているような気分でもあった。

自分の中の映画は5分ほどで終わった。

その日のうちに脳神経外科の先生が、私の輪切り画像をしめしながら脳内を説明してくれた。血管も立体的に浮き上がっている。

腫瘍も血管の詰まりも、大脳の委縮もなかったが、右脳にポチンと小さい点があった。

「ぜんぜん問題ないです」

先生はそう言ったが、以前に無症状の脳梗塞を起こしたあとかもしれない。

首から上はその日のうちに結果がでたが、血液検査やその他の診査結果は後日である。また少し胸の鼓動は早まる。

今回は日本。どこのお寺の庭でしょうか。

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<答: 京都の詩仙堂(丈山寺)。京都市左京区にある1641年建立の寺>

米軍が脅威?

普天間基地のある宜野湾市から市長の伊波が16日、日本外国特派員協会の会見に現れた。基地反対派の伊波の言葉は、いまの沖縄の声を代弁するものだと思って間違いない。

会見の内容とそれに関連して2点ほど指摘したいことがある。

1つは大手メディアの政治部記者たちが、ほぼ同じ内容の記事を書いていたことである。記者同士の日常的な「メモ合わせ」によって、大手新聞の記事内容(今回はネット配信)がほぼ同じになるという報道姿勢は相変わらずだ。

読売、毎日、日経などの記者が書いた記事の冒頭は、伊波が11月の沖縄知事選で「候補になる可能性は大きい」という点で共通している。

会見時間は1時間。引用できる重要部分は他に何カ所もある。けれども、申し合わせたように知事選に出る可能性を冒頭にもってきている。このような一面的な報道を続けていたら、新聞の部数が落ち、経営が傾くのは当たり前である。

極論を述べれば、すでにフラット化したニュース分野で大手新聞の役割は終わったに等しい。ネット記事の方がよりダイナミックであり、興味深い内容がみられる。ただネット記事は正確性に欠くことが多く、一般読者はどの記事を信じたらよいのか分からない点が大きな欠陥ではある。

指摘したい2点目は、伊波の安全保障問題に対する意識の低さである。

「北朝鮮の脅威は日常的には感じていない。米軍が一番の脅威です」

これは米軍や自衛隊とまったく東アジアの軍事的脅威や戦略面でのインテリジェンスを共有できていないことを意味する。

たしかに日常生活で北朝鮮を意識する人は沖縄だけでなく、他府県にもいない。だが、それで北朝鮮の軍事的脅威がなくなったわけではない。核兵器を所有する北朝鮮は、12日、「ソウルを火の海にする」と脅迫したばかりである。

平時の時にこそ、北朝鮮の軍事的脅威を論じ、準備し、米軍と連携を深めることは政治家として当然の役目である。それができていない。眼中にも入ってきていない様子である。海兵隊の効力は抑止力というより、初動の機動力である。その重要性を理解していない。

私は再三、アメリカ人に確認しているが、有事になったときに日本のために命を落とすのは海兵隊である。自衛隊ではない。日本人は「本当に米軍は守ってくれるのか」という疑問があるようだが、当たり前の任務として日本を死守する。

米軍の誰に訊いても同じ回答が得られるはずである。むしろ、いまだにこの答えに疑問をもつ日本人がいることに、アメリカ人は「WHY」とつぶやくのである。

米軍にとってはあまりも当たり前のことである。ましてや50年も続いている日米同盟のパートナーである。

それはアメリカ側の広報の失敗もあるだろう。いかに海兵隊が沖縄県民と円滑なコミュニケーションがとれていないかの証左でもある。(敬称略)