米国の若者が社会主義に傾倒している

過去数年、米国で社会主義に傾倒している若者が増えている。昨日もフィナンシャル・タイムズ(FT)が「米国の若者はなぜ社会主義者になろうとしているのか」という記事を掲載したばかりだ。

少し調べると、米ワシントンにあるシンクタンク「ケイトー研究所」がオンライン市場調査会社「YouGov(ユーガブ)」と共同調査をおこない、18歳から29歳の米国人の62%が社会主義を「好意的」と考えていることがわかった。また共産主義ではどうかとの質問に、同じ年齢層で34%が「イエス」と回答している。私の年代では、社会主義というとムッソリーニのファシズム、ヒトラーの国家社会主義がすぐに想起されて「好意的」と捉えることは難しい。

ハーバード大学出版局が出した『共産主義黒書(The Black Book of Communism: Crimes, Terror, Repression)』(1999)によると、20世紀には約1億人が共産主義によって命を落としたとの記述がある。最近の人たちは、私の世代とでは社会主義への思い入れと価値観、歴史的な受け取りかたが違うので、むしろプラスに捉える傾向があり、それが数字となって表れている。

すでに亡くなったロシア系米国人の思想家、アイン・ランド氏は生前、「社会主義とファシズムはどちらも個人の権利を否定し、個人を集団に従属させ、市民生活と命を政府の権利に委ねてしまう」と指摘してそのマイナス点を浮き立たせた。真の意味での民主主義を実現し、継続していくためには個人の判断力と実行力がかかせない。行動に移すのはわれわれ自身である。