明日16日の放送メディア出演予定:
・8月16日(水)10:25amからテレビ朝日 『ワイドスクランブル』
お盆でもいつもと変わらずに仕事場に向かう。電車に乗りながらネットラジオでフォックス・ニュースを聴くと、ちょうど北朝鮮問題について議論が交わされていた。
共和党保守派のコメンテーターが嬉々とした声で言った。
「北朝鮮がミサイルをグアムに向けて撃った時点で、アメリカは大規模な報復をしかける。これはもう自動的に行うべき」
久しぶりに戦争ができると思うと嬉しくてしょうがない・・・そんな思いが言葉の裏側にあるようだった。
現時点でも、私は北朝鮮が撃ってくる可能性はかなり低いと考えるが、万が一の事態もある。それほど金正恩は信じられない男である。
ただその時は北朝鮮の攻撃よりもアメリカ側の報復による死傷者や影響の方が甚大になるはずだ。
戦争に付随する悪影響は米軍の報復で想像を絶するレベルにまで達する恐れがある。金正恩が大胆な行動を起こさないことを願うばかりだ。
2011年4月、北朝鮮を訪れた時の1枚。朝鮮人民軍の少将が韓国との国境付近を案内してくれた。
いまにもアメリカと北朝鮮が戦争を始めるかに見える。
しかし、そう見えるだけで、当事者であるトランプと金正恩は意外に冷静であるかもしれない。それは1時間ほど前にトランプが自身のフェイスブックにアップした動画を観ると推察できる。
「日本はわれわれがやっていることに満足(happy)していると思う」と述べ、唖然とさせられるが、実は中国を強力にプッシュして事態の打開をさぐっている。
軍事オプションは用意しているが、できれば平和裡に解決したいというのが本音だ。国務長官のティラーソンや国家安全保障担当補佐官のマクマスターが大きなブレーキ役になっているはずだ。
とにかく金正恩をできるだけ追い込んで、アメリカとの交戦を諦めさせるという作戦だ。本気で北朝鮮を攻撃する気はないように思える。トランプの顔は笑っている。
それでも数%は可能性がある。日本はそれに備えるべきであ(FBにアップされたニュージャージーでの会見)(敬称略)。
今朝は午前10時半過ぎからテレ朝の『ワイドスクランブル』に出演。
私の出番のあと、前外相の岸田氏がスタジオゲストとして登場すことになっていると、前夜、ディレクターに聞かされていた。
本番中、私の座る位置からスタジオの奥に岸田氏がきたのが確認できた。SPや秘書と思える人が周囲にいる。さらに報道局の上層部の人もいる。
やはり自民党の政調会長であり、前外相ともなると、取り巻きが違う。
私の担当コーナーが終わると、岸田氏はスーッとスタジオの前方にやってきた。そしてレギュラーコメンテーターの人たちと握手をかわしている。
私のところにもきて、さっと右手を差し出した。それはまさしく政治家の正しい所作だった。
アメリカでは握手は日常だが、日本では違う。久しぶりに初対面の人に、先に手をだされた。
私は彼が何を話すのかを聴かずに局をあとにした。右手には岸田氏の柔らかく、温かい手のぬくもりが残っていた。