夏休みで香港・マカオにきている。

ツイートで「香港風ワンタン麺を食べにきました」と書いたように、本場のエビワンタン麺を食べるのが目的だった。

wantanmen9.10.17

連日、「参りました」の連続で、お腹を減らすために歩いて、食べて、そしてまた歩いて食べる日々である。

自身の好きなものに序列をつけるとすると1位が鮨で、2位が広東料理だろうと思う。それくらい香港の広東料理はいける。ワンタン麺は入り口に過ぎず、その先は奥がみえない。ここに住まない限り、奥がどれほど深いかわからない。

食べることもここに来た理由の1つだが、実は香港とマカオが中国にもどり、特別行政区になってから市民はいったい北京政府をどう思っているのか。それが知りたかった。

マカオでは地元の人と話ができなかったが、香港では2人の広東人と話しこんだ。もちろん2人だけなので、一般論には広げられない。

1人は「独立運動の機運もある」と真剣にいった。北京政府が圧力を加えてきているので、できれば香港は香港として自治権よりも独立が望ましいという。

その後にスタバで話をした女性は「独立運動は進歩的な学生たちの行動」ときっぱり言って、このままでいいと述べた。

1997年に本土に返還した香港は「50年不変」という約束を北京からとりつけて、1国2制度のシステムを形の上では続けている。さまざまな問題はあるが、2047年までは2制度が守られてしかるべきだと希望論を口にした。

残念なのは、2人に北朝鮮問題を訊くのを忘れたことだ。明日、誰かをつかまえよう!

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九龍半島北部の市場。

指を伸ばしてみた

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香港島の観光地、ビクトリアピーク。

ビクトリア女王の名前にちなんでつけられた名前だが、もちろん中国名もある。

太平山。広東語で「ターイピンシャン」と、聴こえました。522メートル。

Media appearance

金正恩はアメリカが軍事攻撃をしかけないことを知っている。トランプ政権に限らず、歴代のアメリカ政権は北朝鮮を追い詰めこそしたが、軍事的に手は出さなかった。いや、出せなかった。

それをいいことに、金正恩はやりたい放題である。国際社会という観点からながめると、いまの北朝鮮ほど協調性のない国家はないだろう。

つまはじきにすべきところだが、本当に必死になっているのは日米韓の3国だけなので、本気で金正恩に圧力をかけにいく国はほとんどいない。

落とし所がいまだに見えないーー。

 

明日の放送メディア出演予定:

・9月6日(水)7:00amから東京FM(周波数80.MHz)『クロノス

経済制裁は本当に効くのか

はっきり言うと「ほとんど効かない」。歴史が教える事実である。

ほとんど効果がないので、トランプは北朝鮮にさらなる圧力を加えようとてしている。最新のツイートで、「北朝鮮と取引をしている国との貿易をすべて絶つことをアメリカは検討している」と行き過ぎたコメントをした。

本気で実施するとは思えないし、もし行ったらアメリカ経済が大打撃を受け、世界的な不況につながる。先を読まないでつぶやくトランプらしさがでている。

キューバがアメリカと国交を断絶した1961年、キューバは旧ソ連からの支援をうけて生き抜いた。しかしソ連が崩壊した91年、支援がなくなったキューバは崩壊すると思われた。アメリカの経済制裁は続いたままだったからだ。

だが生きながらえる。キューバと国交がある国が投資をし、貿易をしていたからだ。

北朝鮮の貿易量の9割は中国経由であると言われる。本当にそうなのか、疑わしい。日本、韓国、アメリカは北朝鮮と国交がなく、貿易を行っていないが、現在164カ国が北朝鮮と国交を結んでいる。

それは中国以外の国が北朝鮮とモノのやりとりをしていることに他ならない。164カ国はピョンヤンに大使館があり、かの国と貿易関係にあり、技術交流や文化交流を行っているということだからだ。

日本外国特派員協会で今朝、友人のスイス人記者と北朝鮮問題をひとしきり話し合った。

「スイスは北朝鮮とは外交関係を切らないよ。距離的に離れているし、スイスには火の粉が飛んでこないから」

ヨーロッパ人の発想である。私はこう返した。

「儲かりさえすれば、北朝鮮であっても貿易をするっていうことだよね」(敬称略)