世界でいま最もホットなモーリシャス、米中の新たな主戦場に

日本から約1万キロも離れたインド洋でいま、「米中の新冷戦」と呼べる静かな戦いが始まっている。

その中心地になっているのがモーリシャス共和国である。

日本人には馴染みの薄い国であるが、ハネムーンやエコツーリズムの目的地として人気がある場所だ。いくつもの島々からなるモーリシャスの総面積は東京都よりもわずかに小さく、人口は約123万。

そこがいま米中両国の権力闘争の震源地になっている。米国が戦略的な観点からインド洋を眺めたとき、モーリシャスは小国であっても極めて重要な場所といえる。というのも、同国の中心地であるディエゴ・ガルシア島は、宗主国英国政府によって米国に貸与されている所で、米軍はそこに海軍基地を置いているからだ(続きは・・・世界でいま最もホットなモーリシャス、米中の新たな主戦場に)。

進化を続けるAIが人類の敵となる日は来るのか来ないのか

来るべき時が来た――。

そう表現していいのかどうか定かではないが、人間が創り出したモノがいま人間を凌駕しようとしている。人工知能(AI)である。

特に「AIの父」ともいわれる英ジェフリー・ヒントン氏(75)が最近、ニューヨーク・タイムズ紙の取材で、「今のような規制がないままAI技術を推進していくことは危険」と発言したことで、かねて憂慮されていた人間がAIに「食われてしまう」可能性が取り沙汰されている。

しかもヒントン氏は、「AIをコントロールできるかどうかが判明するまで、これ以上AIの開発はすべきではない」と警鐘を鳴らしている。人間が人工知能にコントロールされてしまうかもしれないとの危惧は、いまや世界中で共有されるようになった。

ヒントン氏は2013年、トロント大学で人工知能の研究をしていた時、グーグルが強い興味を抱いてヒントン氏と研究そのものが買収された経緯がある。

同社で長年研究を続けて副社長まで昇格したが、今年4月に退社。グーグルにいる間はAIの危険性について語ることを避けてきたが、退社を機に世間に向けて語り始めた(続きは・・・進化を続けるAIが人類の敵となる日は来るのか来ないのか)。

当選したら世界中から米軍を撤退させる、ケネディ候補が衝撃の発言

「米国の外交政策は破綻している。国外にある800の米軍基地を閉鎖し、直ちに米軍を帰還させて、米国を模範的な民主主義国家にすべき」

こう断言するのは米民主党から次期大統領選に出馬しているロバート・ケネディJr(69)である。

ケネディ氏といえば暗殺されたケネディ大統領の甥、そしてロバート・ケネディ元司法長官の息子という血筋で、米政界のサラブレッド的な人物である。現在は環境問題を扱う弁護士をしている。

そのケネディ氏が大小合わせて800ほどもある国外の米軍基地を閉めるべきであると公言したのだ。再選を目指す現職バイデン大統領への強烈なカウンターパンチと受け取られているが、どこまで本気で米軍基地を閉鎖しようとしているのか(続きは・・・当選したら世界中から米軍を撤退させる、ケネディ候補が衝撃の発言)。

銃による無差別殺人頻発の米国で、銃を持ちやすくなっているのはなぜ

ロン・デサンティス氏。

現在「ワールドツアー」中の米フロリダ州知事が4月24日に来日し、岸田文雄首相と会談した。同知事は米国に戻り次第、次期大統領選に出馬するとみられている。そんな知事が4月3日、ある重要法案に署名した。

日本ではほとんどニュースになっていないが、フロリダ州内で市民が許可なく銃を隠し持つことを許可する法案である。これはある意味で、米社会のイマを如実に表す出来事といえる。

米国は「銃社会」といわれている。スイスの調査団体「スモール・アームズ・サーベイ」の調べによると、約4億丁が出回っている。人口が約3億3000万なので、人よりも銃の数の方が多いことになる(続きは・・・銃による無差別殺人頻発の米国で、銃を持ちやすくなっているのはなぜ)。

若い人たちの脳卒中が世界で急増中

米国の中部、オハイオ州ヤングスタウン市に住むドーン・ターネージさんは、2歳の姪とビデオ通話している時に、こう告げられた。

「どうして顏が曲がっているの?」

ターネージさんは「どういうことなの」と聞き返した後、鏡で自分の顔を見た。すると口の右側が下に流れ、明らかに顔がいびつになっていた。自分では顔が歪んでいる自覚はなかった。

脳に何らかの異常をきたしたと判断し、すぐに救急車を呼んで病院に向かう。検査の結果、一過性脳虚血発作(TIA)を起こしていたことが分かった。TIAは「ミニ脳梗塞」ともいわれ、一時的に脳に血流が行かなくなり、神経脱落症状が起こることをいう。ターネージさんはまだ44歳だった。

これは米国での一つの症例に過ぎないが、日本を含めていま世界的に若年層での患者が増えている。米ジョージア州アトランタ市にある疾病予防管理センター(CDC)によると、ミレニアム世代では近年、同じ年齢層の先人たちよりも罹患率が増えているという。2003年から2012年の統計では、18歳から34歳の女性の脳卒中が32%も増加していた(続きは・・・若い人たちの脳卒中が世界で急増中、その原因とは、また危ない職種は何か)。