火星でヘリを飛ばし、月に人間を送る米国の狙い

米国のジョー・バイデン大統領は2020年8月、ウィスコンシン州ミルウォーキーで行われた民主党全国大会で、聴く人の心をグッとつかむ話をしている。その日、同氏は新型コロナウイルスの影響を考慮して、デラウェア州の自宅からのオンライン参加だった。そこでこう述べた。

「民主党は米国人を再度、月へと送り込み、さらにもっと遠くの火星を目指します。NASA(米航空宇宙局)はその後、太陽系探査の段階に進む予定であり、私はその計画を支持します」

宇宙の話は過去も現在も、米国人の心をつかむという点では格好の題材であり、人の意識を未来志向にさせる最適のテーマである。しかも、すでに演説内容の一部は具現化している。

バイデン政権が2021年1月に誕生した翌月、NASAは最新の火星探査機「パーサヴィアランス(忍耐)」を火星に着陸させている。数日以内にも、「インジェニュイティ」という小型ヘリコプターを飛行させる予定である(続きは・・・火星でヘリを飛ばし、月に人間を送る米国の狙い)。

ついに明るみに出た、超富裕層の脱税実態

読者の方は漠然と気づいているはずである。多くの国民が脱税をしていることを――。ただその不正行為が暴かれない限り、実態は表には出てこない。

米東部マサチューセッツ州ケンブリッジ市にある全米最大の経済研究組織「全米経済研究所(NBER)」はこのほど、「高額所得者の脱税:手口と証拠」という長文(77ページ)の論文を発表し、内外から注目を集めている。

全米経済研究所は1920年に創設された経済問題に特化したシンクタンクで、ノーベル経済学賞の受賞者35人のうち20人が同研究所の関係者であり影響力は大きい。

最初に、論文の結論から端的に述べさせていただききたい。内国歳入庁(IRS:日本の国税庁)のエコノミストと大学教授が複数年に及ぶ調査を行った結果、米富裕層は所得の20%以上を申告していないことが判明した(続きは・・・ついに明るみに出た、超富裕層の脱税実態)。

怯える米IT業界、労組設立の動き相次ぐ

IT業界の雄、米アマゾン・ドット・コムでいま歴史的と言えることが進行中である。

歴史的という言葉は少し大げさであるが、すでに米メディアはこの言葉を使い始めてさえいる。何が起きているのか。

ジェフ・ベソス経営最高責任者(CEO)が2021年第3四半期で退任し、会長になると発表した時期と合致するかのように、米アマゾンでいま、初めての労働組合が結成されようとしているのだ。

産業界において労組の結成はなにも新しいことではないが、ベソス氏がアマゾンを築き始めてから26年ほどが経つなかで、労組が生まれようとしている意義を探りたい(続きは・・・怯える米IT業界、労組設立の動き相次ぐ)。

コロナによる人口減の衝撃、米国は成長モデル失う

新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延し始めてからほぼ1年が経つ。

日本を含めた多くの国では感染者数と死亡者数が減少しているが、社会全体に目を向けると直視しなくてはいけない別の問題が浮上してきている。コロナを抑え込むことが最重要課題であることは論を俟たないが、特に米国などでは大恐慌以来と言われるほどの社会現象が起きている。人口減少だ。

それは日本時間2月23日時点でコロナによる死亡者累計が50万人を突破したという事実だけでなく、人口構造の変化を伴うことですらある。

人口減少について述べる前に、コロナだからこその人口動態の変化について記しておきたい。実はコロナの影響によって、多くの米市民が都市部から去っているという現実がある。コロナというパンデミックによって都市部の活力が失われてさえいる(続きは・・・コロナによる人口減の衝撃、米国は成長モデル失う)。

米バイデン政権、本気の対中強硬政策

ようやく現実を直視するようになってきた――。

ジョー・バイデン大統領が中国の脅威をようやく真摯に受け止め始めるようになったとの見方が首都ワシントンで広がっている。バイデン氏は中国の習近平国家主席と日本時間2021年2月11日、2時間の電話会談を行った。

同氏は翌12日、ホワイトハウスで開いた少数の上院議員との会合で、「グッド・カンバセーション(いい会談)だった」と印象を述べたが、同時に「米国が何もしなければ、中国は我々を打ち負かすだろう」との警戒感も口にした。実際に使われた言葉は、中国が「Eat our lunch(我々のランチを食べてしまう)」という表現で、米国では中国の脅威論を語る時に散見されるフレーズである。

冒頭で「ようやく・・・」と記したのは、実はバイデン氏は2019年5月、「中国が我々を打ち負かすって?冗談でしょう。彼らは悪い人たちではないし、競争相手でもない」と、中国に対して短慮で、楽観的な見解を示していたからだ(続きは・・・米バイデン政権、本気の対中強硬政策)。