プーチンが下した鉄のカーテン

いま欧米メディアで「鉄のカーテン」という言葉が使われ始めている。この言葉はもちろん冷戦時代にヨーロッパを分断する象徴的な事例を表したもので、共産主義陣営と資本主義陣営を隔てる表現だった。

1990年10月に東西ドイツが統一されたことで「鉄のカーテン」は終結をみる。だが、ウラジミール・プーチン大統領がウクライナを軍事侵攻してから、再び使われ始めている。

英フィナンシャル・タイムズは「ロシアは再び鉄のカーテンの向こう側へ」というタイトルの記事を掲載。米公共ラジオ放送NPRも「マクドナルドなどの企業が提携を解消し、ロシアに経済的な鉄のカーテンが降りる」と告げた。

さらに米クリスチャン・サイエンス・モニター紙は「新たな鉄のカーテン? ロシアの侵攻は世界をどう変えるのか」と題した記事で、ウクライナ侵攻によってプーチン氏は孤立を深めていくことになると記した(続きは・・・プーチンが下した鉄のカーテン、ロシア経済と社会激変)。

ウクライナ軍事侵攻で米ロ対立はどこまで行くか

「ロシア側から戦争をしかけることはない」

2月2日、ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使は筆者の目の前で、はっきりとこう述べた。その口調に淀みはなく、自信に満ちあふれていた。その明快な語り口から、その頃特定の専門家が指摘していた通り、ロシアはウクライナに軍事侵攻しない可能性があるとの思いを抱いたほどである。

しかし3週間ほど経った2月24日、ロシアはウクライナに軍事侵攻する。大使の「戦争をしかけることはない」との言説はどこにいったのか。ガルージン氏はロシアの外交使節団の最上級にいる特命全権大使であり、ロシアという国家を背負っている人物である。

ロシアがウクライナに侵攻したことで、国家が嘘をついたと解釈されてもおかしくない。そして同大使は2月25日午後2時過ぎ、日本外国特派員協会の会見に現れて、軍事行動についての言い訳をする(続きは・・・ウクライナ軍事侵攻で米ロ対立はどこまで行くか)。

FBI長官がかつてない危機と語る中国スパイ活動の手口

10万人規模のロシア軍がウクライナ国境付近に集結し、「ウクライナ侵攻」は時間の問題との見方が浮上している。

世界中の眼がウクライナに注がれている中で、米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は米メディアとのインタビューで、全く別次元の話に触れた。それは中国によるスパイ活動の脅威だ。

世間の目はいまウクライナに向いているが、中国による執拗なまでのスパイ行為は警戒しなくてはいけないと同長官は強調する。

「中国共産党が、米国の経済安全保障に対する最大の脅威であると考えている。中国ほど米国の新しいアイデアやイノベーションに対して、広範で深刻な脅威をもたらしている国はない」(続きは・・・FBI長官がかつてない危機と語る中国スパイ活動の手口

ニューヨーク・タイムズ記者がオレゴン州知事を目指す理由

ニューヨーク・タイムズ紙の記者を長年務めたニコラス・クリストフ氏(62)がいま、オレゴン州知事になるために選挙戦を展開している。

クリストフ氏と言えば、東京特派員や北京特派員を務め、1990年には天安門事件の報道でピューリッツァー賞を受賞した国際問題に精通した敏腕記者である。コラムニストとしても健筆を振るっていたが、昨年(2021)11月、同社を辞職。

日本と違って定年がない米社会ではまだまだ書き続けられたはずだが、政治家になるために37年間在籍したニューヨーク・タイムズ紙を離れた。政治とは無縁の世界にいる人物が突然、選挙に出馬することはよくある。

ただクリストフ氏の旧友が以前、同氏に「政治家になるつもりはないのか」と尋ねると、「そのつもりはない。ニューヨーク・タイムズ紙でやっている仕事の方が社会に大きな影響を与えられると思っている」と答え、政治家への転身を否定していた(続きは・・・ニューヨーク・タイムズ記者がオレゴン州知事を目指す理由)。

バイデン大統領を窮地に追い込むオミクロン株と原油高

昨年(2021)1月に米大統領に就任したジョー・バイデン氏の前に暗雲が垂れ込めている。

昨秋から同大統領の支持率は下降線を描いてきたが、キニアピック大学が今年(2022)1月12日に発表した世論調査によると、これまでにない33%という低率を記録した。ここまで支持率が下がった原因はいったい何なのか。

2022年11月に行われる中間選挙で、政権与党の民主党は大敗するのか。本稿ではそのあたりを探っていきたい。過去の米大統領がそうであったように、政権発足直後のバイデン氏の支持率は悪くなかった。

世論調査を分析するサイト「フェイブサーティエイト」の統計によると、政権発足直後の2021年1月の支持率は55%。不支持率は37.5%で、順当な滑り出しと言えた(続きは・・・バイデン大統領を窮地に追い込むオミクロン株と原油高)。