神韻を感じる

神韻2024日本公演

中国の古典舞踊の分野で名を馳せている神韻(シェンユン)芸術団の公演を初めて観てきた。以前から神韻については何度も耳にしてきたが、今日初めて目にして深い感銘を受けた。

華麗にして力強く、困難をことをまるで何ごともなかったかのようにこなしていく団員たちの技術の高さと完成度には言葉をなくした。団員たちがみな柔軟で、踊りに長けていることは改めて指摘する必要はないだろうが、最初にハッとさせられたのは、3人が片足だちで両手を広げたまま高速回転したときだった。

20回転くらいしたかと思う。驚かされたのは、回転の速さではなかった。3人は同じタイミングで回転をピタリと止めて、同じポーズを取ったのだ。まるで特撮映画を観ているかのようだった。しかも「どうだ、俺たちは凄いんだぞ」という表情を見せるわけでもなく、普通の表情のまま次の動作に入っていった。その他の団員たちの踊りも火の打ちどころがなかった。

ソプラノ歌手の歌声も心の底に残っているし、二胡(ニコ)という2弦の楽器の音色もホールいっぱいに広がっただけでなく、耳奥にもしっかりととどまっている。帰宅して思ったのは、なぜこれまで神韻を観にいかなかったのかということである。

今その素晴らしさを体感できたので、また日本にきた時には観させて頂こうと考えている。