先日、知人の米国人記者と環境問題について話をしていると、彼が大変興味深いことを口にした。
「アラスカの漁業が崩壊している。ベーリング海の変貌が激しい」
ベーリング海といえば、東のカムチャッカ半島と西のアラスカ半島、そして南のアリューシャン列島に囲まれた太平洋最北部の海である。スケトウダラやズワイガニといった水産資源が豊富な「恵みの海」といわれる場所だ。
だがいま、オヒョウやカニ、サケの総数が激減しており、知人が述べるには「壊滅的である」という。いったい何が起きているのか。少し調べると深刻な状況がみえてきた。
例えばオヒョウの生息数が劇的に減ったことで、漁師の生活がままならない状況になっていた。アラスカ州南部のホーマー市は人口約5000人ほどの都市で、「世界のオヒョウの首都」といわれるほど、かつてはオヒョウの水揚げ量があった(続きは・・・ベーリング海の漁業が危ない、漁獲量急減の原因とは)。