ミンミンゼミの鳴き声

今日、東京駅から仕事場に向かう途中、ミンミンゼミの鳴き声が響いていた。丸の内仲通りといわれる道には背の高い街路樹が植えられている。都会のど真ん中と言える場所だが、春から夏にかけてはセミの鳴き声がうるさいと思えるほどの時がある。

その中でも私はミンミンゼミが大好きで、つい見上げてどこにいるか探してしまう。今日も「ミーンミンミン」という声が聴こえたので、嬉しくなって探したが、かなり高い位置にいたようで見つけられなかった。

小学生の頃、私は普通に虫とり網を手に蝶やセミを追いかけていた。東京中野で育ったが、まだ野原や雑木林が残っていたので、それなりに捕れたものだ。セミではアブラゼミが一番多く、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシなどを捕っていた。ミンミンゼミはひと夏に一回、鳴き声を聴けばいいほうで、その時は興奮状態に入って探しに探したのを覚えている。

だが近年、子どもの頃よりもミンミンゼミの鳴き声がこだましているように思えるのだ。少し調べると「近年は都会で増えている」と書かれてあった。理由は記されていなかったが、いまでもあのミーンミンを耳にすると、子どもの頃にタイムスリップした気分になって木を見上げてしまう。心に笑顔をつくりながら、、、。