核兵器を共有しませんか!?

North Korea1 117

(2011年4月、北朝鮮側から撮った板門店。右奥の白い建物が会談が行われた平和の家)

板門店で南北首脳会談がはじまった。

午前9時半、金正恩が和やかな表情で文在寅に近づき、握手を交わした。さらに2人は手をつないで国境を行き来し、会談場所へと歩を進めていく。

これだけを眺めると、南北首脳が過去のいざこざをすべて過去へ押しやり、両国が統一に向けて歩きだしたかに見える。

統一という最終目標を重視し、そこに至る途上のデコボコや障害をすべて乗り越えるだけのエネルギーと手腕があれば、最終地点に行きつくことは可能に思える。それほど両首脳が出会ったときの表情はよかった。

時に楽観は重要である。だが、それですべてがうまくいくわけではない。北朝鮮が核兵器をすべて放棄するとは考えにくい。一度手にした「魔のオモチャ」は手放せない。核兵器こそが最後のカードであり、国家の自信につながるからだ。

仮に「核兵器は捨てません。でも文さん、われわれと共有しませんか」といった提案が金正恩から発せられたらどうするのか。

今日の会談でどこまで核兵器について語られたのか。すべてを知りたいところである。(敬称略)