2本のオバマ外交の記事を読み説く:クーリエ・ジャポン

「オバマ・ドクトリン」という言葉はメディアではよく目にするが、それがどのようなものなのか、理解している人はどれだけいるだろうか。

バラク・オバマ大統領の外交政策の基本理念がオバマ・ドクトリンだが、実は、いまだに米国の政治学者たちからも確固たる定義がなされていない。オバマ大統領も、自らは外交のドクトリン(基本原則)を明確に発表していないので、漠然とした外枠が論じられているだけである。

世界の安全保障にもっとも大きな影響を与えるのに、曖昧模糊とした外交方針-。

そんなオバマ・ドクトリンを解き明かす上で、最近「クーリエ・ジャポン」に掲載された2本の米国メディアの長文記事は、実に興味深い多角的、実証的な試みといえる(消極的外交を批判されたオバマは、実は賢明な大統領だった! )。