ついにきた!

「ついにきてしまった」

何がきたのかといえば・・・歯痛である。2カ月ほど前から左下の奥歯がうづいていた。高校時代に虫歯になって詰め物をした歯である。

その後、いろいろな歯医者に処置をしてもらいながら今にいたっている。だがいよいよ「きてしまった」。1週間ほど前、突然の痛みがアゴと歯のあいだからズキンズキーンズンという感じで攻めあげてきた。夜も眠れない。

妻がもっていたロキソニンを飲んでようやく落ち着いた。頭痛や腹痛は多くの場合、自身の治癒力で治るが、歯痛だけはそうはいかない。子どもでも体験的に知る事実である。

翌朝、通っている歯医者に電話をして急患として診てもらった。主治医の自慢というのもなんだが、その歯医者はすぐに削ったり、神経を抜いたりしない。予防歯科を実践している方でもある。

歯肉炎もあったので、まずそちらを診療してもらう。彼は「2、3日様子を見ましょう」と言った。虫歯が神経にまで達している可能性もあるが、歯肉炎による歯痛かもしれないとの見方だった。ありがたかった。

確かに2日してから痛みが消えた。だが4日後からまたズキンズキーンズンがやってきた。地中30メートルから鉄杭を打ち込まれているようだった。泣きそうである。

また歯科医のもとを訪れる。今度はすぐに神経を抜いてくれた。だが麻酔が切れると、また痛みが襲ってくる。涙こそでないが、 ごめんなさいと虫歯に白旗を揚げたい気持ちだった。

痛みに耐えるという点で、歳をとってからの方が弱くなっている気がする。部活をしていた中学や高校時代の方がはるかに強かったように思う。

根性なしになったということか。いや、歯痛だけは・・・許してくださいというのが本音である。