大いなる甘さ

先日、フェイスブックについての拙稿を書く機会があった(参照)。

昨年9月にも同じような内容で書いたが、当時はJBpressでの反応は賛否両論あった。ツイッターやフェイスブックで辛辣なコメントや批判もいただいた。ありがたいことである。

昨年も今回の記事も、主張としてはフェイスブックは終わりつつあるという内容だ。今回、ツイッターとフェイスブック合わせて1000件ほどのフォローがあった。前回はもっと活発で、両方で4000件を超えた。特にフェイスブック上での「いいね」は2800件で、思った以上に賛同者がいたということになる。

昨年は、私に対して「コイツは何様だ」的な言い分もあった。それも歓迎したいと思う。ただ、いまになってその時のコメントを読もうとすると、なんと多くが削除されている。

私には削除できないので、書き込んだ本人が読み返して「ちょっと言い過ぎた」と思ったのか、「コメントが汚い」「形勢が悪い」と感じたのか、文章を削除したのだ。

私はジャーナリストという職業がら、反論されることが好きである。どんどん言われても精神的ダメージはほとんど受けないので何を書かれても結構だ。だが短い文章であっても、SNSというネット上であっても、人の眼に触れる場所での文章には書いた本人が責任を持たなくてはいけない。

好き勝手に罵詈雑言を並べて、後で削除するなどとは無責任にもほどがある。自身の主張には責任を持つべきだ。

活字の世界では新聞でも雑誌でも、出版されたものは削除できない。出版差し止めはあっても、一度読者の手にわたったものを回収することはできない。

ネット上の書き込みにはこの点で、大いなる甘さが残る。