三浦雄一郎に国民栄誉賞を!

80歳の冒険家、三浦雄一郎が世界最高峰の頂にたった。これはまさしく偉業以外のなにものでもない。

周囲からの経済的、物理的なサポートがあってのことだが、三浦だからこそこうしたサポートをものにできたのだろう。それも彼の実力の1つである。

それにしても80歳にして、よく登頂したものである。私は高校2年から山に登り始め、大学時代もさまざまな山に行った。カナディアンロッキーにも歩を進めている。精鋭的に登ることに喜びを感じもした。だが最近は1000メートルにも満たない山ですら辞退している惨状である。

三浦は高度にも強いようだ。高度順応のために事前に8000メートル級の山に登っていただろうが、登山経験者でも7000メートル前後で動けなくなってしまう人は少なくない。

以前は高尾山を登るのも辛かったという。以来、日々の鍛錬によって世界トップの山に登ってしまった。野心を持つことの大切さも知るのである。

ただ81歳のネパール人男性ミン・バハドゥール・シェルチャンが今月末の登頂を目指している。三浦の「世界最高齢」という記録は1週間で破られるかもしれない。三浦が75歳に登った時も、シャルチャンが76歳で登頂したため、ギネス記録は彼のものだった。

しかし三浦ほど高齢者にとって励みとなる人はいないので、国民栄誉賞を授与してもいいと思う。(敬称略)