オバマ再選へ!

日本の新聞やテレビのアメリカ大統領選の報道は、アメリカのメディアの受け売りなので内容はそのままである。

世論調査や失業率などの数字が発表されれば、日本も同じように敏感に反応する。失業率が悪化すればそれが有権者の投票行動に作用するかのような扱いだ。

私の予測ではもう「オバマ再選」で今春から動かない。だが研究者や評論家は予測が外れた場合、責任問題に発展するのでどちらが勝つかは口にしない。組織にいる人間は無理もないかもしれない。ただ個人の責任ということでも、明言している人はほとんどいない。

世論調査は大統領選のたびに調査をする組織が増え、今では全米レベルの調査は30ほどの企業や団体が行っている。たしかに世論調査にその時の有権者の声はある程度反映される。しかし「今という瞬間」のバイブレーションが伝わるだけのことが多い。

10月末、24機関の世論調査でオバマ対ロムニーの結果を調べた。ロムニー勝利の結果を示したのは1つだけ。2つが同率。残りの21機関はオバマ勝利を示していた。

長い選挙戦の数日間だけを切り取ると、支持率の変化は5ポイントも動くが、実は中・長期的な支持率の変動に大きな変化がない点に留意しなくてはいけない。

今年3月14日から10月末まで、オバマの勝率は51.4%を中央値として、前後0.5%しか推移していない。何万人ものアメリカ有権者はオバマ勝利を占っているのだ。

自慢のようで申し訳ないが、1992年に大統領予備選の最初から取材をはじめ、以来、当選者予測を外していない。今年の選挙では、オバマ有利という分析をしてきた。昨年、共和党の予備選段階ではロムニーが候補になると述べ、オバマ対ロムニーの戦いでは「オバマ有利」と4月に書いた。(再びオバマ対ロムニー

さらに6月には「オバマ再選」と明記し、得票率は51%前後になると記した(大統領選、いまだオバマ有利 )。そして10月にはオバマ再選という流れは変わらないとした(オバマ再選濃厚 )。

昨日、米主要紙の記者と話をした。彼は「一般投票数ではロムニーが勝ち、選挙人ではオバマが勝つ」と予測した。

私は総得票数でもオバマが勝つと言った。さあ、どういう結果になるか。(敬称略)