やはり彼は市長がせいぜい

またアメリカ国内政治の話で恐縮だが、ホワイトハウスでオバマの初代首席補佐官を務めたラーム・エマニュエルという男がいる。いまはイリノイ州のシカゴ市長を務めている(ある男の勝利 )。

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彼がノースカロライナ州で行われた民主党大会2日目に登場して約9分間の演説をおこなった。内容はもちろん元ボスであるオバマを讃えるもので、大統領はホワイトハウスに入った初日から真摯に多くの問題に取り組んでいたと訴えた。

当時、エマニュエルは「大統領、どの問題から最初に取り組むつもりですか」と訊いた。オバマは「問題を選んでいてはいけない。すべての問題に取り組むんだ。そのために国民は私を大統領に選んだんだから」とはっきり答えたという。

さらに国民からの声に耳を傾けるため、毎晩レジデンスに引き上げる前に必ずホワイトハウスに届いた市民からの手紙を何通か持っていったという。

彼とオバマの2人にしかわからない話はそれなりに興味深かったが、彼の演説のできが芳しくなかった。10点満点で4点といったところか。

今回は元大統領のビル・クリントンとオバマ本人の演説が秀逸だっただけに、他の人たちの話が霞んでしまった。同時に、内容よりもいかに聴衆の心を捉える話し方ができるかできないかで政治家としての技量が計られることも再確認した。

それにしても、もう少しなんとかならないのか。(敬称略)