危機に立つ病院経営への示唆

病院が儲からない―。

どうしたら病院という組織の利益率を上げられるのか。患者を助けることが使命ではあるが、存続できなければそれもかなわない。その一例をこのコラムで示す。それはビジネスの世界でも通用するノウハウである。

けれども現実は、多くの病院の負債は膨らみ続けている。日本でもアメリカでも同じである。日本では現在、全国に約8700の病院があるが、1990年には1万を超えており、過去20年で千以上の病院が閉鎖された。閉鎖とは聞こえはいいが、倒産
したのである。

特に公立病院(国立と自治体)の経営状況が悪い。悪すぎる。9割弱が赤字経営である。赤字経営でも、これから黒字に転化する可能性があればいいが、資産処分を行っても債務を返済できない債務超過の病院が7割に達している。

診療報酬という公定価格があることで、日本は先進国に比べるとかなり低価格の医療を受けられる利点はある。だが一方で、それが病院側にとっての「ガン」になっている。診療費が上げられず、収益減による職員の減給、離職、倒産という
図式ができている、、、(続きは堀田佳男公式メールマガジン『これだけは知っておきたいアメリカのビジネス事情』)。