負け癖のついたトランプを米共和党はなぜ外せないのか

「私は数年前からドナルド・トランプ氏の影響力は弱まり、市民は新しいリーダーを求めるようになると言ってきました。それがまさに今なのです」

米東部メリーランド州ラリー・ホーガン知事(66・共和党)は最近、フォックステレビのインタビューでこう述べた。

ホーガン知事はつい先日、知事の任期を終えたばかり。しかも在任中は支持率77%という高率を維持し、東部のリベラル州のなかでは異例といえる共和党知事として、高い人気を保ってきた。そしてホーガン氏はいま、2024年11月の大統領選に照準を合わせていると言われている。

そこでのライバルがトランプ氏なのだ。次の米大統領選挙まで2年弱あるが、米メディアによる選挙報道はすでに連日、かなりの量に及んでいる。そこにはいくつかの理由がある(続きは・・・負け癖のついたトランプを米共和党はなぜ外せないのか)。

米国を悩ますミッションクリープ、パトリオット供与で現実味

✴︎ これまで月2回のペースで書いていたジャパン・ビジネス・プレス(JBP)の記事を、今年から週1回のペースで書いていきます。よろしくお願いいたします。

2022年12月21日、米政府はある重大発表をした。ウクライナに長距離の地対空ミサイル「パトリオット」を初めて供与すると発表したのだ。

すでに主要メディアが報じてから1か月ほどの月日がたつ中で、当欄であえてパトリオット供与を取り上げたのは理由がある。ジョー・バイデン政権がウクライナへの軍事支援に込めた意味合いと因果関係を明確にするためである。

ウクライナではいま、ロシアのミサイルやドローンによる攻撃によって、重要なインフラが破壊されている。そのためウクライナは数か月前から、バイデン政権に対し、長距離防空システムとしては最も効果的といわれるパトリオットの供与を要請していた。

言うまでもなく、パトリオットは1990年の湾岸戦争時、イラク軍が発射したスカッドミサイルを迎撃したことで有名になった。米レイセオン社が米陸軍用として開発した広域防空用の地対空ミサイルシステムで、日本をはじめ米国の同盟国を中心に10か国以上で運用されている(続きは・・・米国を悩ますミッションクリープ、パトリオット供与で現実味)。

米国で取り沙汰される「プーチン斬首作戦」の危険度

ロシアがウクライナに軍事侵攻してから来月で1年を迎える。

ロシア軍は病院や学校、住宅などへの攻撃も行っており、ウクライナ側に多数の死傷者が出ていることは周知の通りだ。

ロシア軍を率いるウラジーミル・プーチン大統領の非人道的な攻撃に対してはいま、許すべきではないとの見方が世界的に広がり、ウクライナだけでなく日米を含む西側諸国で、プーチン氏を政権の座から引き摺り下ろすべきとの論調が強まっている。

すでに政権からの「排除」という段階から「暗殺すべき」という声さえある。これまで米政府関係者が公共の場で「プーチン暗殺」を促すことはあまりなかった。しかし、昨年10月、ジョン・ボルトン元国家安全保障担当補佐官が英ラジオ局でプーチン暗殺を口にした。

実際には、「もしロシアがウクライナで核兵器を使ったとしたら、米国はプーチン氏を排除(暗殺)すべき」と言及したのだが、文脈から聴取者はその真意を理解し、メディアは「暗殺」という言葉を使った(続きは・・・米国で取り沙汰される「プーチン斬首作戦」の危険度)。

ウクライナ戦争特需で笑いが止まらない米軍事企業

2023年を迎える今、古典的といえる「マネー・メイキング」の方策が、世界では生きている――。

戦争が武器メーカーを潤すという図式はいまに始まったことではない。過去から現在、今後に及んでも、軍事衝突が勃発することで、戦争当事国と支援国は武器を調達することで武器メーカーに利益をもたらす。

捉え方を変えれば、人を殺害し、都市を破壊することで特定企業は儲かるのだ。2022年12月初旬、米首都ワシントンにあるウクライナ大使館で、あるレセプションが開かれた。

招待客は米政府関係者、外交官、ジャーナリストなどで、マーク・ミリー統合参謀本部議長の姿もあった。ここまではワシントンではよくある大使館レセプションの光景である(続きは・・・ウクライナ戦争特需で笑いが止まらない米軍事企業)。

米国で減り続ける大学生、学費高騰に構造的要因が追い打ち

「米国が長い年月をかけて築き上げてきた伝統が崩れつつある」

米首都ワシントンに住む友人の教育者が、悲痛な声色で言った。いったいどんな伝統が崩れつつあるのか。話を聴くと、まず大学の価値が変化してきているという。

同時に、多くの学生は学費を支払うために借金をし、返済のために仕事をせざるを得ない状況が以前より強まっているのだという。

さらにナショナル・パブリック・ラジオ(PBS)の調べでは、過去8年間で大学への入学者数は11%も減少した。当時の新入生数と比較すると、230万人以上も減っている。

前出の教育者によると、「小規模の私立大学にとっては痛手であり、閉鎖に追い込まれるケースもでている。危機に瀕しているといっても過言ではない」と事態の深刻さを口にする。学生数が減っている理由はいくつかある(続きは・・・米国で減り続ける大学生、学費高騰に構造的要因が追い打ち)。