「比較的近いうちに(再選への出馬を)発表するつもりだ」

米バイデン大統領が再選への意向をかためたようだ。米時間14日(金)に訪問先のアイルランドで、記者団に告げた。以前から2期8年を務めるつもりであると言われていたが、ようやく正式に表明することにしたようだ。

これで現段階では2020年と同じ「バイデン対トランプ」の戦いになる形勢になってきた。バイデン氏は1942年11月生まれで、すでに80の大台に乗っているが、自分ではまだ大統領職をこなせると思っているようだ。

確かに80歳でも元気ではあるが、米国の大統領という重職を86歳まで本当にこなせるのか、私は以前から疑問視してきた。すでに高齢による心もとなさは随所に見られる。本人は本当に2期目の最後まで大統領という世界トップの行政職を務められると思っているのだろうか。

ホワイトハウスにいる限り、職務の面だけでなく生活全般においても至れり尽くせりの環境ではあるが、緻密で冷静な政治判断をくだせるのか疑問である。次の大統領選で再選されても、カマラ・ハリス副大統領(58)があとに控えているとの思いがあるから再選に挑むのか。

もうそろそろ若い候補に譲るべきではないかと考えている。

次期大統領選の候補者

ご存じの方も多いかと思うが、私は長い間、米大統領選を取材してきた。次の大統領選は2024年11月だが、来年になると、米メディアは選挙報道を増やし始める。というのも、日本の選挙と違って大統領選には選挙活動期間が設けられていないため、次々と出馬表明する候補が出てくるからだ。

すでにトランプ前大統領(76)は出馬表明をしているが、当ブログでも書いたように(トランプ氏が再び大統領選に)、私は彼にはもう当選のチャンスはないと思っている。共和党からは他に、フロリダ州のロン・デサンティス知事(44)が参戦してくると思われるし、ジョン・ボルトン元大統領補佐官(76)も興味を示している。あとはテキサス州のテッド・クルーズ上院議員(52)、マイク・ペンス前副大統領(63)も出馬の可能性がある。

民主党からは現職ジョー・バイデン大統領が再選を目指すと思われるが、本人はまだ正式に「ゴーサイン」をだしていない。現職なので、焦る必要もないのだが、再選への表明を遅らせるということは「再選辞退」というオプションも十分に考えられる。個人的には、今年11月で80歳を迎えた人であり、一期だけで勇退した方が本人にとっても国家にとっても得策なのではないかと思っている。

予備選最初の州がサウス・カロライナに

ほとんどの日本人にとっては関係ないことかもしれないが、長年アメリカの大統領選挙を追っている私としては「ちょっとしたニュース」なのである。

というのも、2024年米大統領選の予備選で、最初に行われる州がこれまでの中部アイオワ州からサウス・カロライナ州に変更になりそうなのだ。私が大統領選を実際に取材するようになったのは1992年である。アイオワ州は1972年から全米50州の中では最初に予備選(実際はコーカス)を行ってきており、その結果が残りの州に少なからず影響を与えることから、候補たちはアイオワ州を重視してきた。

だが民主党全国委員会は24年から、サウス・カロライナ州を最初の予備選州にすることを承認したという。というのも、アイオワ州やニューハンプシャー州といったこれまで予備選の初期に行われた州の大多数の住民は白人で、有色人種からより多くの票を期待できるバイデン氏としては「勝ち」の可能性を上げたかったのだろう。

実際、アイオワ州での黒人の比率は4.3%でしかないが、サウス・カロライナ州での黒人比率は26.4%。バイデン氏は先月80歳になり、2年後の再選に本当に挑むのかどうかはまだわからないが、少なくとも勝てる環境づくりはしておこうということなのだろう。

予定では2024年2月3日がサウス・カロライナ州、6日にニューハンプシャー州とネバダ州、13日ジョージア州とつづく。個人的には、バイデン氏は退いて若くて有能な人物に任せるべきだと考えている。

トランプ氏が再び大統領選へ

今日(16日)正午に、ある人からメールが送られてきた(下記)。ドナルド・トランプ氏である。

『Yoshio,

I am proud to tell you that I just announced from Mar-a-Lago that I am officially running for President of the United States.

It is with your help that:

WE WILL MAKE AMERICA POWERFUL AGAIN.
WE WILL MAKE AMERICA WEALTHY AGAIN.
WE WILL MAKE AMERICA STRONG AGAIN.
WE WILL MAKE AMERICA PROUD AGAIN.
WE WILL MAKE AMERICA SAFE AGAIN.
AND WE WILL MAKE AMERICA GREAT AGAIN!

以前にも書いたが、私は取材目的でトランプ氏のメールアドレスの中に入れてもらっているので、よく彼から連絡がくる。今日の内容は待ちに待った「大統領選への出馬」の連絡だった。出馬の意向はすでに報道されていたが、今日、正式に出馬表明となった。

米国の大統領選は選挙期間が定められていないし、選挙資金もいくら集金しても構わないので、活動期間が長ければ長いほど資金を多く集められ、自分を売り込むことができる。

ただ複眼的にトランプ氏の再選の可能性を探れば探るほど、当選のチャンスは低いと言わざるを得ない。もちろん選挙なので断言はできないが、当選の可能性はかなり低いはずだ。人間性、政治家としての資質、将来性、人望、どれをとっても合格ラインには届かない。それでもしばらく注視しなくてはいけないし、していこうと思っている。