最高値をつけた株価

日経平均株価が22日、34年ぶりに最高値を更新した。終値は3万9098円。奇しくも、米国のダウ平均株価も初めて3万9000ドル台に乗り、終値は3万9069ドル。円とドルの違いはあるが、両国ともに3万9000という数字で一致した。

ちなみにダウ平均が1万ドルを超えたのは1999年のことで、今から25年前である。私がまだワシントンに住んでいた時で、四半世紀でほぼ4倍になったことになる。

株価は経済成長と密接な相関関係があり、株価が上がれば投資家たちは資金を市場に投入させて動きがさらに活発化する。ただ、上げ潮に乗った株式市場は時に弾けて急速に冷却される時がある。それでも金融市場への依存度はプロの投資家だけでなく一般市民にも広く根付いており、急速な株価上昇が新たなバブルを生むことにもなる。

そこには汗水垂らさずに「楽をして儲ける」という心理があるためで、利ザヤで儲けることにある種の偏見と蔑みがあることはわかっていても、一度そこで利益を手にしてしまうとなかなか抜け出せなくなる。

以前は「カブ屋」という言葉でさげすまれたこともあったが、いまや政府でさえコントロールできなくなるほど肥大化したところに社会的な歪みが内在している。今後の株価の動きを正確に読める人は誰もいないところがまた株式市場の魅力になっているのかもしれない。