忘れ物

アメリカでの取材で今回、イタイ忘れ物をした。日本を発つ前、国際免許証を自宅に置いてきてしまったのだ。アメリカで車を運転できないというのは、小学生に自宅のリビングだけで遊ばせるような閉塞感を味わわせるくらいのものがある。

レンタカーはすでに予約してあった。ワシントンのレンタカー会社のカウンターで初めて国際免許証がないことに気づき玉砕。本当に血の気が引くのを感じた。

ワシントンは地下鉄とタクシーで市内を動けはするが、やはり車があるのとないのでは大きな違いがある。ただ久しぶりに徒歩での移動をすると、車だけで動いていた時には見えなかったものが眼がはいる。

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Rosslyn station in VA

不動産屋の広告や新しいビルの中に入っている会社がわかったりする。車を運転しながらだと、「ここに不動産屋がある」ことはわかるが、ドアに貼り出された物件や値段まではわからない。

車内からだと「新しいビルができた」ことはわかるが、「最上階が展望台になっている」ことはわからない。それが当ブログで10月23日にお伝えした展望デッキだった。

ビルの横を歩いているとき、「また新しいビルができた」と思いながら中をのぞくと「展望デッキ」という文字が読めた。すぐに入ってみる。22ドルで上までいけるという。

バージニア州アーリントンに建つビルは、周辺ではワシントン記念塔(169m)に次ぐ高さ(131m)だった。高度的には息を飲むというより2、3回のまばたきくらいのものだが、新しいものに出会えた喜びは大きかった。

徒歩も捨てたものではないのである。