トランプ暴露本の真偽

トランプの暴露本「炎と怒り(Fire and Fury)」が今月9日にアメリカで出版されるが、欧米の主要メディアは事前に抜粋を公表。大きなニュースになっている。

著者のマイケル・ウォルフはニューヨークのジャーナリストで、これまでも話題作を世に送りだしてきた。今回、暴露本をだすにあたり、ホワイトハウス関係者約200人にインタビューをしたという。

昨年12月に私がインタビューしたスティーブ・バノンもその中の1人。バノンの引用部分がいま、世間を騒がせ、トランプの怒りを買っている。

というのも、トランプの長男と義理の息子クシュナーが昨年6月にロシア関係者と会合を持ったことは「反逆的」と言ったからだ。

すでに当ブログでも書いたが、次に起訴されるとしたらトランプ・ジュニアとクシュナーの可能性が高く、トランプとしてはロシア疑惑の核心を書かれたという危機感を抱いたのだ。だから激高し、バノンを非難したのである。

本の内容は主要メディアの記者たちがこれまで書かなかったものだけに、信憑性が問われもしている。なぜ彼だけに書けたのかという内容がふんだんに含まれているからだ。

ホワイトハウスのサンダーズ報道官はすでに一部内容が「虚偽であり紛らわしい」と言及。どこまでが本当なのか、しばらくは本の内容が取り沙汰されるはずだが、私は多少の誇張はあってもほとんどが真実だろうと思っている。

実は、私はウォルフの恋人とフェイスブックの「お友だち」なのだ。モデルでありライターの彼女も知る人ぞ知る人物で、リベラル派として反トランプの姿勢は維持したままだ。

この本が契機になり、さらにトランプを追い詰めるスピードが増すはずだ。(敬称略)