岸田氏の右手

今朝は午前10時半過ぎからテレ朝の『ワイドスクランブル』に出演。

私の出番のあと、前外相の岸田氏がスタジオゲストとして登場すことになっていると、前夜、ディレクターに聞かされていた。

本番中、私の座る位置からスタジオの奥に岸田氏がきたのが確認できた。SPや秘書と思える人が周囲にいる。さらに報道局の上層部の人もいる。

やはり自民党の政調会長であり、前外相ともなると、取り巻きが違う。

私の担当コーナーが終わると、岸田氏はスーッとスタジオの前方にやってきた。そしてレギュラーコメンテーターの人たちと握手をかわしている。

私のところにもきて、さっと右手を差し出した。それはまさしく政治家の正しい所作だった。

アメリカでは握手は日常だが、日本では違う。久しぶりに初対面の人に、先に手をだされた。

私は彼が何を話すのかを聴かずに局をあとにした。右手には岸田氏の柔らかく、温かい手のぬくもりが残っていた。

Media appearances

北朝鮮情勢が緊迫しています。

「日本は大丈夫」というのは、単なる思い過ごしかもしれません。決してあおるわけではありません、少なくとも何が起きても慌てないくらいの心の準備が必要です。

ミサイルが飛来したら逃げている暇はありませんが・・・。

明日の放送メディア出演予定:

 

・8月10日(木)7:00amから東京FM(周波数80.MHz)『クロノス

・8月10日(木)10:25amからテレビ朝日 『ワイドスクランブル

 

バケーション

20170619_summertree

トランプが17日間の夏休みに入った。

「夏休みは取らないと言ったはず」、「17日間は長すぎる」といったトランプ批判が出ている。

トランプは2004年に出版した本で、「休みは取るな!仕事を楽しんでいないようなら、それは適職ではないってことだ」と書いていた。だから夏休みをとるということは、「大統領は適職ではない」ことを自ら証明しているようなものだと米メディアは攻め立てている。

とにかくトランプの汚点を探して攻撃するのがいまの主要メディアの姿勢なのだ。

ちなみに17日間というのは、過去の大統領の休暇期間と比較すると、それほど長いわけではない。ロナルド・レーガンは1カ月弱、カリフォルニアの牧場にひきこもっていた(米大統領的バケーション)。

だから、私は反トランプの立場であっても、夏休みのような些末な案件でトランプを攻撃しようとは思わない。

夏休みについては、アメリカ人はヨーロッパ人と比較するとたくさん取らない方である。それでも17日間といっても誰もびっくりしない。それよりも、日本人が休みを取らなさ過ぎることに驚くはずだ。

「お盆休みに有給休暇を加えて1週間がせいぜいですね」というのが実情だろう。ある調査によると、日本人の平均夏季休暇は6.13日だという。

「上司が長い休みを取らないので、私だけ取りにくい」、「休みを取ると、他の人に迷惑をかける」、「長い休みをとるような空気がない」が休みを取らない3大理由らしい。

休みを取りたい人は多いはずだが、取れないのは組織が本気で休みをとらせるシステムを構築していないことに尽きると思うのだが・・・。

真剣さが足りない!

北朝鮮がミサイルを発射するたびにメディアはニュースとして取り上げるが、多くの人にとって、すでに「またか」になってしまった。

よほど注視している人か専門家でもない限り、ミサイルの種類に気を配ったりしない。だから 高度が3700キロを超えたICBM「火星14型」が発射されたと聞いても市民の真剣さは増してこない。

さらにトランプが本気で北朝鮮に戦争をしかける可能性をほのめかしても、「他国の話」になってしまった。これが金正恩の狙いであるとは思わないし、そこまで日本人の心を読めていたわけではないだろう。

それでも、現実問題として日本はいま「北の脅威」が脅威でなくなってしまっている。内閣改造の方が国民の関心は高い。

トランプが本当に北朝鮮に先制攻撃をしかけ、朝鮮半島で戦争が起きた場合、地政学的に日本が傍観者でいるわけにはいかないのだ。たとえ数%でも、日本がミサイル攻撃を受ける可能性がある限り、もっと真剣でなくてはいけない。

政府や市民レベルで議論はまったく足りていない。戦うのか、国外に逃げるのか、防空壕を作って逃げ込むのか、それとも政治活動を起こすのかといった具体的な話題がでてきていない。避けて通れない話なのだが・・・。(敬称略)

ドタバタはこれで収まる?

ホワイトハウスの人事の動きが凄まじい。

7月21日に広報部長になったばかりのアンソニー・スカラムチが米時間31日に解任された。メディアでは辞任となっているが、過去2週間で政権を去った人たちはすべてクビにされたと見るべきだろう。

・ショーン・スパイサー広報部長  ➡︎ 解任(7月21日)

・ラインス・プリーバス主席補佐官 ➡︎ 解任(7月27日)

・アンソニー・スカラムチ広報部長 ➡︎ 解任(7月31日)

報道官が交代することは過去の政権でもよくあったが、これほど短期間で代わることはなかった。

「やらせてみたらダメだった」というのはどの組織でもあることで、「辛抱して続けさせる」方法と「おまえはクビ」の方法がある。トランプ政権では間違いなく後者が選択されている。

ただ31日に主席補佐官に就任した元海兵隊大将のジョン・ケリーが、軍隊で培った統制力をホワイトハウスに持ち込んで、トップダウンの流れを作るようにも思える。

真っ先に手をつけたのが、スカラムチをクビにすることだった。

スカラムチの弁明は「ケリー氏がきたことで、(人事を)白紙に戻すことが最良だと思った」である。(敬称略)