全力疾走

コンビニを出てすぐ、バタバタバタという足音が聴こえた。

すぐに右手を見る。10代と思える青年がすごいスピードで走り出していた。まさしく全力疾走という言葉にふさわしい走りである。

20メートルほど先にある信号が黄色に灯っていた。

そのまま見ていると、信号はすぐに赤に変わったが、彼は見事に向こう側まで高速で走りきった。しかも全速力を維持したまましばらく走り続けている。危ないという思いはまったくなかった。久しぶりに見た全速疾走にむしろ感動さえ覚えて見とれていた。

横断歩道で走る人はたくさんいるが、ほとんどが小走りである。すぐに自分が最後に全力疾走をしたのはいつだったか、過去の思いをたぐり寄せた。

10年以上前、まだワシントンにいる時に5キロ、10キロのマラソンレースによく参加していた。その時、フィニッシュラインの直前で全速力で走っていた、との思いがある。少なくともこれ以上速く走れないスピードで足を動かしていた。

いまはスポーツジムでベルトの上を走っているが、蚊に刺されるようなスピードである。ベルトの上で全速力を出すのは違和感があるので、今度、外で久しぶりに全力疾走してみようかどうか考えている。

壊れる?

 

running6.17.17

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